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「安倍総理vs財務省」どちらが正しいか

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前田守人の視線

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今回の解散・総選挙に至る過程で再増税延期は決したが、社会保障制度改革が先送りされたわけではない。財政健全化に向けた改革は待ったなしだ。とはいえ、これから正念場に入る経済・財政政策の舵取りを、財務省やエコノミストに任せていいのか。「改革の司令塔」といわれた財務省OBの審判はいかに。


増税の影響予測は大はずれ

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デタラメばかりだった財務省とエコノミスト

以前、安倍首相から「増税をしたらどうなるか」と尋ねられ、「景気は悪くなりますよ」と答えたという高橋洋一氏。予想されたこととはいえ、なぜこのような事態になったのか。

財務省が狙っていたのは?

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  • 「財政規律」に縛られすぎた財務省の過ち

    現在の世界では、支出が税収を上回ってはいけないとする単純な「財政均衡論」は成立しない。経済という「生き物」を財務省のように杓子定規に扱う事は間違っており、安倍総理の判断は正しいと評価する。
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では、危機的財政どうする


今回の局面では財務省の思惑は通らず、景気回復を当面、優先する道が選ばれた。だが、安倍首相・自民党は消費増税を2017年4月まで1年半先送りすることを決めた一方、その時点では間違いなく消費税率を10%へ上げることを公約している。
 その一方、すでに日本の政府債務残高は1000兆円を突破し、GDP(国内総生産)比では200%を超えるという、先進国の中でも圧倒的に厳しい財政状況に置かれているうえ、高齢化のさらなる進展などで財源を確保する必要はさらに深刻になっているのが実情だ。

先進諸国の政府債務残高のGDP比の変遷

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では、どのような道があるのか。北欧諸国のように、消費税率が20%を超える社会となることは避けられないという見方もある。

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「高負担」受容し財政危機避けよ

消費税率の引き上げを先送りした安倍首相は、増税による短期的なマイナスの回避を優先し、財政赤字のもたらすリスクを取る「財政ギャンブル」を行ったことになる。財政の効率化は常に行われなければならず、不断の行財政改革は必要であるが、国民負担率の上昇は避けられない。


大蔵省→財務省20年間で変わったものは?

2ヵ月後には細川内閣が誕生することになり、「55年体制」の終焉が秒読み段階に入っていた1993年(平成5年)6月、産経新聞で「大蔵省主計局」が連載された。それまでも日本有数の権力機構として知られながら、具体的に切り込む報道例が少なかった当時、真っ向から実態を問うた連載は大きな反響を呼んだ。それから20年以上がたち、相次いだ幹部のスキャンダル、信頼を失った金融危機への対応から金融庁の分離、大蔵省から財務省への省名変更-と数多い変化があった同省だが、この連載で指摘された問題の中には、現在でもそのまま通用しそうなものも少なくない。連載から「政治」との関係を扱った2本を再録する。


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  • 「守銭奴」 首相の意向も無視

    1993年4月に宮沢首相(当時)が発表した追加景気対策。大蔵省は首相が対策の規模には触れないシナリオを描いていたが、その場になって首相が「造反」したのだ。
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  • 国民不在 元大臣も平身低頭

    主計局は、大臣経験者といえども力のない政治家の要求には「ノー」という断固たる姿勢を堅持するとともに、限られた予算の枠内で、有力政治家の要請は受け入れるという不公平な予算配分機関と化している。
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