辺野古3区を直接支援
名護市通さず3000万円
菅官房長官が26日に伝達
政府は22日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、辺野古の地元振興支援策として名護市を通さずに直接、地元3区に計3000万円を支出する方針を固めた。菅義偉官房長官が26日に3区の区長らを首相官邸に招き、「振興に関する懇談会」を開いて伝える方向で最終調整に入った。今回の支出は第1弾で、政府は今後、より大規模なインフラ整備などへの支出も検討し、支援を継続する。
対象となるのは、普天間飛行場代替施設を建設する米軍キャンプ・シュワブに近い名護市の辺野古・豊原・久志の3区(久辺3区)で、1区につき1000万円を支出する。
(1)地元住民とシュワブ所属の米兵らとのイベント開催など
日米交流事業
(2)米兵の事故防止など交通安全対策
(3)集会所の拡充・改修-に充てられる。
3区は振興や補償を求める条件付きで辺野古移設を容認しているが、名護市の稲嶺進市長は移設に反対し、米軍再編計画の進捗状況に応じて市町村に支出される再編交付金を受け取っておらず、3区も支援を受けられていない。そのため政府は特例として基地周辺対策費から3区に直接支出する。