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弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏 「右側」では なく「左側」であることがミソだ

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産経ニュース

【高木桂一の『ここだけ』の話】

弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏


【高木桂一の『ここだけ』の話】弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏

「右側」ではなく「左側」であることがミソだ
【高木桂一の『ここだけ』の話】弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏

共産党大会メーン会場の講堂の外に特設された書店。全品5%割引セールをしていた=15日、熱海市の伊豆学習会館(高木桂一撮影)


 日本共産党が15~18日に静岡県熱海市の党員研修施設「伊豆学習会館」で開いた第26回党大会を開いた。平成22年1月以来、4年ぶりに迎えた大会は昨夏の参院選で15年ぶりに「躍進」を果たした余韻冷めやらぬなか、“お祭り”ムードに包まれていた。党員の聖地といえる伊豆で垣間見た革命政党の大会の“舞台裏”を紹介したい。


 JR熱海駅から2駅の伊豆多賀駅より約2キロ。伊豆学習会館にたどりつくには、住宅地を抜けて急勾配の坂道をひたすら上らなければならない。所要時間は早足で約30分。

 全国の党組織から選出された代議員や事務局職員ら約1200人が長い列をつくって伊豆学習会館に向かう光景は、数年に1度(党規約では2~3年に1度)開かれる共産党大会の象徴だ。高齢者や身体の不自由な参加者にはマイクロバスが用意されている。

 「会議参加者の皆さんは左側一列通行をしてください」。伊豆多賀駅から伊豆学習会館までの道すがら随所にそう大きく書かれた看板が目に入る。「右側」ではなく「左側」であることがミソだ。その理由について党大会参加者は「共産党だから左なんだよ」ともっともらしく解説するが、真実であるかどうかは不明だ。


【高木桂一の『ここだけ』の話】弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏

 「上意下達」が徹底しているはずの共産党である。党側から「左側一列通行」を“指示”されれば誰もが守るものだと思っていたが、実はそうでもない。列を乱して3~4人が横に並んだり、右側を歩いたりと「意思統一」はいま一つのようだった。

トンネル前に“関所”
 途中には、トラックが通行できない“関所”のような狭いトンネルがある。警備担当の静岡県警の警察官と目立つ黄色いジャンパーを身につけた党職員のチェックを受け、通行が許可される。共産党大会の妨害を図る右翼団体などの侵入を阻止するためだ。

 トンネルの先から伊豆学習会館までの約1キロの道沿いには一般の住宅も少なくない。共産党大会開催中は、そのエリアの住民には「住」のステッカーが渡される。それが“通行手形”となるわけだ。ちなみに共産党が大会中に使う車両には学習会館の「学」の文字が入ったステッカーが掲げてあった。


「福袋」の限定販売も

 息を切らしながらやっとのことで伊豆学習会館にたどり着いたが、真冬なのに汗が吹き出るほど。ジャンパーや上着を脱ぎ、Tシャツ姿で坂道を上る若者もいた。“ゴール”付近には「汗で濡れたままだと風邪を引きかねない」(党広報部)として、参加者の着替えのために更衣室が設けられていた。


 さすが山間にある施設である。携帯電話は会社によってはつながらないケースもある。

 党大会のメーン会場である講堂の外には仮設テントを張り、党首脳らが執筆した書籍や党内の学習教材など「共産党ブックス」を販売する書店が臨時営業。すべてが「5%引き」の特別セールだ。

 わけても党のカリスマ的存在である不破哲三元議長がまさに党大会開幕日の15日に上梓(じょうし)した『党綱領の力点』(日本共産党中央委員会)は、先着50人に不破氏の直筆サイン入りの“特典”付きで、アッという間に売り切れる人気ぶりだった。

 講堂の入り口付近では、子ども向けの本を6冊詰め込んだ「福袋」も50個限定で販売されていた。総額9千円相当が千円というお値打ち価格で買えるとあって、参加者にとっては垂涎(すいぜん)のお土産品だったようだ。ジュースや地元の野菜や果物を売るコーナーもあった。

「共産党グッズ」の売れ筋は…
 講堂と同じフロアには、「共産党関連グッズ」の売り場が特設され、会議の休憩時間には、「お土産」を買い求める参加者が群がっていた。
【高木桂一の『ここだけ』の話】弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏

【高木桂一の『ここだけ』の話】弁当に「赤飯」、通行は「左側」指示、グッズの売り上げ300万円…共産党の“聖地”で見た党大会の舞台裏

 党広報部によると、党大会中の売れ筋「ベスト3」は(1)「日本共産党第26回大会記念」と記されたボールペンとノートのセット(500円)(2)インターネット選挙解禁に伴って誕生した特命PR部「カクサン」のキャラクターをあしらったクリアファイル(300円)(3)「カクサン」のキャラクターTシャツ(千円)-だったという。


 党大会4日間のグッズの総売り上げは約300万円だとか。単純計算すれば、参加者1人あたり3000円弱をグッズに使った格好だ。その売り上げは党財政に充てられるというが、クリアファイルは1枚300円と“割高”感がぬぐえなかった。

 トイレは講堂内にもあるが、約1200人が一堂に会しているのである。物理的に足りるわけがなく、外に男子用4つ、女子用6つの簡易トイレが特設されていた。むろん、利用者が集中する休憩時間にはトイレはフル回転で、長蛇の列ができていた。用をたすのも一苦労だ。

初日は「祝」の熨斗紙付き特製弁当

 党大会期間中は連日、幹部を含めた全参加者に昼食として弁当が配布される。なにせ、その数約1200個である。伊豆学習会館の周りには飲食店がないうえ、同会館内の食堂では収容しきれない。ゆえに弁当となる。調達先は、創業者が国府津駅構内で東海道本線初の駅弁を販売したことで知られる「東華軒」(本社・神奈川県小田原市)だ。



 共産党だからというわけではなかろうが、党大会初日は「祝 日本共産党第26回大会」の熨斗紙(のしがみ)が付いた特別弁当で「赤飯」だった。やはり、この党にとって大会は「お祝い」「お祭り」なのである。2日目以降は同社の看板弁当が日替わりで出された。弁当だけでも1個700円としても1日ざっと80万円程度かかった勘定だ。

(中略)

大会運営費は総額1億円
 一方、党広報部によると、今回の共産党大会の運営費は総額約1億円。党大会の支出は前回第25回大会も同規模だったという。全国から集結する参加者の交通費や宿泊費、弁当代などが主な経費だ。
 地方組織の党大会運営費の「積み立て」で賄っているという。政党助成金の受け取りを固辞し続けている同党にとっては、高級ホテルなどを会場とする他党と異なって、文字通り“自前”の党大会というわけだ。

 おそらく次回党大会は3年以内に行われる衆参両院選挙後になるだろう。果たして「躍進」の余勢をかって、“お祭り”は続くのか、それとも一転、“お通夜”となるか-。共産党が声高に叫ぶ「自共対決」のお手並み拝見である。
(政治部編集委員)




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