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【自衛隊のいま】ブルーインパルス 華麗に強く純国産、最高時速1040キロの編隊飛行

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産経WEST

ブルーインパルス
華麗に強く純国産
最高時速1040キロの編隊飛行

【自衛隊のいま(1)】

「新田原エアフェスタ」ブルーインパルス編
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 快晴の航空自衛隊・新田原基地(宮崎県新富町)。上空を見ると白いスモークが美しい軌跡を描く。青と白の美しいカラーリングの機体が行う整った編隊飛行。単体ではダイナミックな演技を見せる。
 多くの航空ファンを魅了してきた航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」。
 初の展示飛行は昭和35(1960)年。当時の機体はアメリカから供与されたノースアメリカン社製「F-86Fセイバー」だった。
 現在用いられているのは川崎重工製の中等練習機「T-4」で、ブルーインパルスが使用する機体は「T-4戦技研究仕様機」とも呼ばれる。
 IHI製のF3ターボファンエンジンを2基搭載し、最高速度はマッハ0・9(時速約1040キロ)を誇る。2人乗りの純国産の機体だ。最大6機で編隊を組んでショーを行う。
 新田原基地で行われた「新田原エアフェスタ」でのフライトを取材した。
 前日は快晴の下、関係者や招待客が見守る中、事前訓練が実施された。
 5機がそれぞれのスモークで直線を引き、巨大な星を描く「スタークロス」。ループしながら徐々に編隊の幅を狭めていく「ワイド・トゥー・デルタ・ループ」など「1区分」の演技を披露した。
 本番はあいにくの曇天と雨に見舞われ、天候不順を受けて演目が縮小された。
 また1番機搭乗の日高大作隊長は今回でブルーインパルスでの最後の展示飛行になるため、駆けつけたファンも感慨深くラストフライトを見届けた。   (写真報道局 彦野公太朗)
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ファントム&アグレッサーマッハ2.2
通称「ケロヨン」VS「スホーイ」思わせる
“エリート迷彩機”

【自衛隊のいま(2)】

■新田原エアフェスタ・ファントム&アグレッサー編
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 航空自衛隊新田原基地(宮崎県新富町)所属の「第5航空団301飛行隊」は、2人乗り戦闘機「F-4EJ改ファントム」を主とする部隊。F-4EJ改は、最高速度マッハ2・2で航続距離は約2900キロ。武装は「M-61A1 20ミリ機関砲」×1門、「空対空レーダーミサイル」×4発「空対空赤外線ミサイル」×4発を装備する。
 尾翼に描かれたカエルのマークが特徴だ。ファンの間では通称「ケロヨン」と呼ばれ愛されてきた。
 飛行隊は40年以上ファントムを運用。最近の機体とは性能の差もあるが、改修が行われ今も任務に用いられている
 また同基地には、訓練において「敵役」を務める飛行教導群が所属する。そのパイロットは、航空自衛隊の中でも高い技術をもったエリートが担当する。
 適役を担う部隊は「アグレッサー」と呼ばれる特別な存在。
 使用される「F-15主力戦闘機」には、まるでロシアの「スホーイ戦闘機」を思わせるブルーや、白や黒の迷彩といった特別な塗装が施されている。
 その2つ部隊が平成28(2016)年度中に新田原基地から移動する計画になっている。
 今回のエアフェスタで、同時に見られるのが最後になる可能性も高い。
 ファン歴15年の井上真梨子さん(37)は、蓮くん(11)と親子で福岡県久留米市から駆けつけた。「九州から部隊が移動してしまうのは、ファン心としてはすこし寂しいものがあります」名残惜しそうに機体が並ぶ姿を見つめていた。(写真報道局 彦野公太朗)
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空自の最強戦闘機「F-15」
マッハ2.5鮮やか「イーグルドライバー」
米空軍「F-16CM」も機動

【自衛隊のいま(3)】

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 航空自衛隊・新田原基地(宮崎県新富町)で行われた「新田原エアフェスタ」。
 基地所属の「飛行教育航空隊(飛教隊)」も統一された機動飛行をおこなった。
 「飛教隊」は航空自衛隊の中で、唯一「F-15」戦闘機のライセンスを取得できる部隊だ。空自の最強戦闘機のパイロットを育成する登竜門でもある。
 教空隊のインストラクターは、全国各地のF-15戦闘機部隊から経験を積んだ優秀なパイロットを選抜する。 
 教空隊で35週間にわたる厳しい訓練を修了したパイロットたちが、全国各地の戦闘機部隊に旅立っていく。
 F-15は、世界有数の戦闘能力を持ち、空自の主力戦闘機として、約200機が配備される。
 最大速度はマッハ約2・5で4600キロを飛行できる。M-61A20ミリ機関砲や空対空ミサイルなどを装備する。 
 通称イーグルと呼ばれ、それを駆るパイロットは「イーグルドライバー」と名乗る。
 教空隊は2機編隊で息のあった飛行を見せ、背面を見せる大きなバンクを描くなど、複座の「F-15DJ」による模範的で無駄のない演技でファンを魅了した。
 アメリカ太平洋空軍の「F-16CM」も参加し、派手な機動を見せた。「F-16“ファイティングファルコン”」戦闘機による単機(ソロ)のデモフライトが実施された。
 「Fー16」はアメリカを始め、ギリシアやトルコ、ベルギーなど西側諸国で使われる代表的な戦闘機。4000機以が生産されたベストセラーだ。ゼネラルエレクトリック(GE)社製のF110エンジンを1基搭載。最高速度はマッハ2を誇る。小回りのきく機体で、急上昇や機体を回転させるロールなどを行い、会場に轟音を響かせた。
 新田原救難隊の「U-125A救難捜索機」と「UH-60J救難ヘリコプター」のコンビでコンバットレスキューを思わせるデモも実施。
 「U-125A」が救助者を上空から発見し、「UH-60J」から隊員がホイストを使って降下。つり上げて救出した。
 地上では赤い塗装が特徴の芦屋基地(福岡県)所属のT-4練習機・通称レッドドルフィンも展示され、あいにくの天候の中、訪れた航空ファンを楽しませた。
(写真報道局 彦野公太朗)
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空自唯一の女性ナビゲーター「401飛行隊」
梅田昭美3佐 2児の母、
コックピット後部座席は〝小さな宇宙船〟

【自衛隊のいま(4)】


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 さまざま計器やスイッチが並ぶコックピットの後部座席は“小さな宇宙船”のようにも見える。そこが彼女の仕事場だ。
 梅田昭美3佐は航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)「401飛行隊」に所属する空自唯一の女性のナビゲーター。
 ナビゲーターの仕事は航空機のナビゲーションや任務時間の計算・管理、天候の確認等など多岐にわたる。
 出発前には綿密な打ち合わせを行い、進路などの情報が書き込まれた地図を手に、スケジュールを機長に報告する。任務によっては、1日かけることもあるという。
 401飛行隊は「C-130H輸送機」を中心とした部隊。パイロットや副操縦士の他に、輸送の人員や物資を管理するロードマスター、エンジンや機関を担当するフライトエンジニアらが搭乗しチームで任務に当たる。
 海外での任務も多く、緊急援助隊としてマレーシアに、平和協力隊として南スーダンやゴラン高原に派遣された経歴を持つ。
 海外への遠征時には、国際活動ならではの困難さも伴う。ネパールでの緊急援助任務では「いろいろな国が救援のために駆けつけていた状況で、限られた時間で物資を届けなくてはいけなかった」という。
 英語でコミュニケーションをはかりながら、現地のスタッフとも協力してミッションを遂げた。
「(日本への)帰路について日本人管制官の“ボイス”を聞いたときには、無事に帰ってこれた達成感と安心を感じました」と話す。
 今後は「女性自衛官として、仕事と家庭の両立など、後輩の相談にのってサポートしていきたい」。2児の母であり、先駆者である梅田3佐の言葉から暖かさと自信を感じとった。
(写真報道局 彦野公太朗)
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進化するC-130 70カ国以上で運用
全長29.8メートル「ハーキュリーズ」は
〝世界最高輸送機〟

【自衛隊のいま(5)】

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 航空自衛隊小牧基地には第1輸送航空隊直轄の第401飛行隊、第404飛行隊が所属する。
 第1輸送航空隊は、主に人員・装備品の航空輸送や車両・物料の空中投下、戦闘機に対する空中給油を行う部隊。
 401飛行隊は輸送機の「C-130H」、404飛行隊は「KC-767」空中給油機を使用する。
空中給油機としても活動
 第401飛行隊の「C-130H」は、米国ロッキード社が1950年代に開発を始めた。原型となる「YC-130」が初飛行したのは、自衛隊が発足したのと同じ1954年。
 以後、改良が続けられ、現在では本国のアメリカをはじめオーストラリアやインドなど70カ国以上で運用され、「ハーキューリーズ」のニックネームで親しまれる。輸送力と性能に優れ“世界最高の輸送機”と呼ばれている。
 航空自衛隊は昭和56年度に購入を決めた。機体の全幅40・4メートル、全長29・8メートル。アリソン社製のT56-A-15ターボプロップエンジンを4基搭載し最高時速は620キロ。
 近年、空中給油機としての活動ができるよう、空中給油ポッドを翼下に搭載した「KC-130H」仕様の機体も増えつつある。
 92年カンボジアでのPKO業務を皮切りに中東のゴラン高原やモザンビーク共和国といった地域に派遣。04年からのイラクへの復興支援では空色に塗装され、自衛隊の国際貢献に活躍した。
 他にも患者輸送のために集中治療室並みの環境がそろう機動衛生ユニットが搭載できるなど、目的に合わせた高い汎用性を持つ。
30トン積載、7000キロの航続距離
 第404飛行隊の「KC-767」空中給油機は、旅客機の「ボーイング767-200ER」がベース。
 最大速度は時速850キロ。ゼネラル・エレクトリック社製のCF6エンジンを2基搭載。30トンの搭載量で7000キロの航続距離を誇る。
 胴体の尾部にある戦闘機などへの空中給油機用のフライングブームが特徴。ブームの長さは約6メートル。5台のカメラによる遠隔視認装置で、給油を行う。機体の大きさは全長が49メートル、全幅が48メートルだ。
 平成20年度に実用試験、本格運用は22年度から始まった。“足の速さと長さ”を生かして人員や物資の輸送にも用いられている。
 2014年、国連による西アフリカでのエボラ出血熱対策ミッションでは、防護服などをガーナへ輸送した。
 401飛行隊のマークは天馬、404飛行隊のマークは黒い馬が描かれ、それぞれ馬がモチーフとなっている。
 航空小牧基地は自衛隊国際貢献の一大拠点としての役割を担う。
(写真報道局 彦野公太朗)
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ステルス編1 見た!国産初のステルス機
白と赤、強く美しく ベールに包まれた
「先進技術実証機 X-2」

【自衛隊のいま(6)】

「取材場所以外の撮影は禁止です!」
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 カーテンが閉めきられ、外部が見えないバスの中で、防衛装備庁の職員が念を押した。 三菱重工小牧南工場(愛知県豊山町)で開発実験中の「先進技術実証機(ステルス機)」を取材した。
 「心神」と呼ばれていた
 この機体は開発当初は「心神」と呼ばれていたが後に、正式名称として「X-2」が与えられた。
 国産初となるステルス機が撮影できるチャンスに心躍らせるが、現場へ向かう車内は、機密に神経をとがらせる職員の緊張感を感じる。
 取材に先立ち、近くの公共施設に集められた100人を超える報道陣は、張り詰めた空気の中、取材規制などの事前説明を受けた。
 現場への移動はバスで行う。冒頭の事項を念押しされた上、取材時間はわずか20分に限定された。
 初めて目にしたステルス機は美しく感じた。白いボディーに赤いラインが映える。機体の周囲にはロープが張られ、自衛隊員によって守られているので、機体には近づけない。
 だが、少し離れて見ても従来の機体とは違う雰囲気を感じる。機体外側に向かって傾斜する垂直尾翼や、くさび形に削られた前脚カバーなどがステルス性を意識していることを感じさせる。
ステルス性テスト、パワーも
ステルス性を高めるため、フランスの施設でRCS(レーダー反射断面積)のテストを受けたのが大きな特徴だ。
 ステルス性とは機体形状やレーダー波を吸収できる塗料などによってレーダーで探知されにくくする性能のことを指す。 ステルスは、米国が冷戦時代から巨額の軍事費を注いで、その技術を磨き、世界最高の性能を誇る。
 「X-2」は、日本初となるIHI製のアフターバーナーを持つエンジンが搭載され、これまでにないパワーを誇る。パドルを用いて推力の方向をコントロールし、高機動を実現しているという。
 今後も、県営名古屋空港での滑走試験を繰り返し、2月下旬には試験飛行が予定されている、国産ステルスが日本の空を飛ぶ日が楽しみだ。
  (写真報道局 彦野公太朗)
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