9月3日、その第1回会合が東京で開かれた。日本、カナダ、ロシア、中国、韓国、台湾が参加(その他、米国やバヌアツがオブザーバ参加)し、急増している公海サンマ漁船の数をいかに抑制するかを中心に議論が行われた。

 会合は日本が主導権を握っているが、道のりは平坦ではない。議論されているのは、あくまで「急増する漁船の抑制」であり、漁船の増加を強制的に制限しているわけではないからだ。 

中国に変化の兆しが表れているが・・・

 そうした状況の中で、中国では漁船建造のマーケットが縮小に向かっているという報道がある。中国の電子メディアは「政府が新たな漁船の建造申請を受理しなくなった。その結果、漁船建造市場から資本が流出し始めた」と伝えている。
 中国の造船メーカーがこれまで積極的に大型漁船を建造してきたのは、政府のサポートがあったためである。しかし、今年に入ってから国家政策の転換が見られるようになったようだ。
 中国も「持続可能な漁業」に目を向け始めたとういことだろうか。あるいは漁船建造市場への投資が「過剰」だと判断したのだろうか。
 しかし、楽観視することはできない。中国の漁船がもたらす日本の漁業への影響力は計り知れない。今後も動向を注視する必要がある。