【中国超限戦】
中国は日本を属国化するために何でもやる。
以下転載
【正論】首相は今後も堂々と参拝重ねよ 国学院大学名誉教授・大原康男
2013.12.27 03:09[正論]
≪政権発足後1年の“壮挙”≫
正月まで1週間足らずというところで、驚きのニュースが飛び込んできた。安倍晋三首相が靖国神社に参拝したのである。平成18年8月に小泉純一郎首相が参拝して以来、実に7年ぶりであり、第2次安倍政権の発足からちょうど1年という節目である。
つらつら思い起こせば、平成8年7月の橋本龍太郎首相の例外的参拝を除いて18年間も途絶えていた首相の靖国神社参拝の再開を、小泉首相は目指し、その意を体して再開への道筋を苦労して整えたのが当時、官房副長官の安倍氏だった。そして、小泉氏の後継者となりながら、参拝を中断してしまったことを「痛恨の極み」と嘆いた安倍首相である。第1次政権からの懸案をようやく果たしたことで安倍氏が味わっている安堵(あんど)感もひとしおではないか。
安倍首相は、今年の春季例大祭には靖国神社に真榊(まさかき)を奉納し、終戦の日の8月15日には、萩生田光一・自民党総裁特別補佐を名代として参拝させて玉串料を奉納するなど着々と参拝への布石を打ってきたにもかかわらず、多くの期待が寄せられた秋季例大祭では、参拝を見送って再び真榊を奉納するにとどまっている。それだけに、年末ぎりぎりになっての参拝には確かに多少の違和感を覚える向きもあるかもしれない。
しかし、真榊や玉串料の奉納程度のことに対しても、中韓両国からはお定まりの批判が寄せられてきた。しかも、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加盟交渉や特定秘密保護法の制定といった難題を背負ったりこなしたりして、あれほど高かった内閣支持率が低下しつつある中での参拝である。秋の例大祭直前の本欄(10月11日付)でも、首相の参拝を求める一文を草していた筆者としては、遅ればせながらとはいえ、今回の参拝を“壮挙”として評価することにやぶさかではない。
ところで、第2次安倍政権を、発足以来一貫して「極右政権」と罵倒してきた近隣2カ国のうち、韓国では朴槿恵大統領の非礼・不見識な反日言動にようやく批判的な声が出始めているという。そうした空気の変化を反映してか、有力紙の1つ、朝鮮日報の日本語版(12月8日付)には次のような注目すべき一節がある。
≪中韓はアジアの「仲間外れ」≫
〈韓国・中国と同じく第二次大戦で日本の侵略を受け、かつ現在進行形の「従軍慰安婦」問題を抱え「反・集団的自衛権戦線」に加わって当然のフィリピン、タイ、マレーシア、インドネシアなど東南アジア諸国が集団的自衛権を言い換えた「積極的平和主義」を支持しているのは、ショッキングだ。これらの国々すら日本の肩を持っていることから、集団的自衛権の問題で韓国と中国はアジアの「仲間外れ」になった〉
中国はともかく、韓国が「第二次世界大戦で日本の侵略を受け」たというのは、お得意の歴史の歪曲(わいきょく)といわねばなるまいが、何よりも興味深いのは、戦後に靖国神社に参拝した外国人の中に、フィリピンをはじめ4カ国の人々がそろって入っていることである。
このほかにも、インド、パキスタン、スリランカ、ミャンマー、さらにはイラン、トルコなど中東諸国からの参拝者もいる。靖国神社参拝の問題でも、「韓国と中国はアジアの『仲間外れ』になっ」ているのだ(ちなみに外国人による靖国神社参拝の歴史で記録上、最も古いのは、明治20年9月のタイ国王の弟、デヴァウォングセ外相の参拝であるという)。
≪「A級戦犯」合祀批判に反論≫
周知のように、今日、首相や閣僚らによる靖国神社参拝の最大の障害になっているのは、憲法の政教分離問題(最高裁判決で決着ずみ)ではなく、いわゆる「A級戦犯」合祀(ごうし)問題である。これに対する中国の言い分については繰り返し反駁(はんばく)してきたので、これ以上は触れないが、韓国の主張に関しては少し補足しておく。
韓国が「A級戦犯」合祀を材料に靖国参拝に反対しだしたのは、中国がこの問題を取り上げた昭和60年の中曽根康弘首相の参拝からかなり時間がたってのことだ。そのころだったと思うが、韓国のテレビ局から、この点でコメントを求められたときに、次のように答えたと記憶している。
「先の大戦で韓国の人々は私たち日本人とともに、後に東京裁判を設ける連合国と戦ったのではないですか。戦時下の朝鮮総督であった小磯国昭元首相はともかく、『A級戦犯』合祀を一括(くく)りに批判するのは納得できませんが…」
これには一言も返ってこなかった。ささやかな反論だが、政治家の方々は、靖国参拝についてその都度、それ以上にきちんと対応すべきであろう。かつて王毅駐日中国大使にこの点を糺(ただ)されて、安倍氏が、元「A級戦犯」の重光葵外相が復権し国連総会で演説した事実を紹介したところ、大使は絶句してしまったと聞く。
「痛恨の極み」を晴らした首相に切に望む。どうか今回の参拝を貴重な出発点に今後も堂々と参拝を重ねられんことを。(おおはら やすお)