高島市長、年3分の1は福岡不在?
<お仕事ついでに東京ライフ?>
NETIB-NEWSでは、福岡市への情報公開請求で入手した公文書(旅行命令書)をもとに、出張スケジュールをカレンダーに記入し、高島市長の出張を追った。なお、既報の通り、高島市長の航空便による国内出張は、ファーストクラス(片道約4万3,000円~4万7,000円)を利用するのが『基本』である。
表1は、私用による出張先への滞在が始まった2013年のカレンダーである。マーキングは高島市長の出張先別に色を変えており、緑が東京、青が東京以外の国内、赤が国外である。ちなみに、青下線は、福岡市議会の定例会、臨時会の本会議、および予算特別委員会総会が行われた日に引いた。そして、赤矢印で、高島市長が私用で出張先(主に東京)に滞在したとされる日を示している。『私用による滞在』は週末が多いが、13年9月10日のように、平日のど真ん中で用務前後に東京に滞在したケースも少なくはない。
<芸能人の飲み会に参加>
今回、NETIBが入手した高島市長の出張記録は14年7月7日~9日の分までだが、13年分と同様に出張スケジュールを記入した14年のカレンダー(表2)を見ると、『私用による滞在』は引き続き行われていることがわかる。
旅行命令書の備考欄にある説明で不自然な点も見受けられた。交通局が「私用で前泊」としている5月28日、翌29日に日本地下鉄協会理事会等に参加、懇親会後、最終便に間に合わないため、一旦、福岡に戻ったことになっている。しかし、直後の旅行命令書(総務企画局)では、「5/30に私用で上京しているため、5/31の航空賃は支給しない。」とある。31日は国家戦略特区シンポジウムに参加して後泊。翌6月1日、高島市長は羽田空港からシンガポールへと海外出張に飛び立った。
私用による東京滞在で高島市長がどのようにプライベートを満喫しているのか、その一端が垣間見えたこともあった。14年6月13日、「総務省協議」を終えた高島市長は、そのまま東京に滞在。翌14日に、福岡県出身の芸能人が集う「第3回福岡会」という飲み会に出席している。このことは、同会に参加していた芸人の1人が、ラジオで高島市長参加の経緯を語っていた。そもそも高島市長は大分県出身ではなかったか。
私用滞在の期間は、私用のため、公文書で把握することはできないが、2013年は、福岡市を離れていた日が少なくとも101日あったと言える。2014年は上半期で57日。1年の3分の1弱は福岡市にいない市長ということが言える。そんなにも福岡市にいたくないということなのか。
さらに問題は、私用で東京に滞在した出張先の用務に関する資料・記録がないものが多く、実際に行われたものなのかどうか、高島市長自身が行く必要があったかどうかを情報公開で得た文書から判断することが不可能なことにある。万が一にも、プライベートを東京で満喫するため、公費を使ってファーストクラス(ANAプレミアム)で東京へ行くようなことをしていたとしたら、
あの『号泣県議』も顔負けである。
【山下 康太】