ニッコロ・マキャベリ
語録全14件
ニッコロ・マキャベリ Niccolò Machiavelli(1469 – 1527)
イタリア、ルネサンス期の政治思想家。フィレンツェ共和国で外交官の経験もあり、君主たるものが権力をいかに維持・伸長すべきかを説いた人物。政変にともなって追放処分を受けた後、代表作の『君主論』を執筆し、没後出版された。
その他の著書に、『ティトゥス・リウィウスの最初の十巻についての論考(ディスコルシ)』、『戦術論』など。
「自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、いかなる国家といえども、独立と平和を期待することはできない」
「個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。しかし権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである」
「武装せる予言者は勝利を収めることができるのであり、反対に、備えなき者は滅びるしかなくなるのだ」
「君主にとって、術策など弄せず公明正大に生きることがどれほど賞賛に値するかは、誰もが分かっていることである。しかし、われわれの経験は、信義を守ることなど気にしなかった君主のほうが、偉大な事業を成し遂げていることを教えてくれる。それどころか、人々の頭脳をあやつることを熟知している君主のほうが、人間を信じた君主よりも、結果から見れば越えた事業を成功させている」
「結果さえ良ければ、手段は常に正当化される」
「戦争はしようと思ったときに始まる。しかし、終わって欲しいと思ったときには終わらない」
「君主たるものは、才能ある人材を登用し、その功績に対しては、十分に報いることも知らねばならない」
「君主は、自らの権威を傷つける恐れのある妥協は、絶対にすべきではない」
「たとえ人の生命を奪っても、財布に手をかけてはならぬ。 人は父親の殺されたのは忘れても、財産の失われたことは忘れないからだ」
「リーダーの素質とは、所詮もって生まれた天性のものによるのでは、ないだろうか」
「困難な時代には、真の力量を備えた人物が活躍するが、太平の世の中では、財の豊かな者や門閥に支えられた者が、わが世の春を謳歌することになる」
「長所は必ず、短所を伴う」
「ある人物を評価するに際して、最も簡単で確実な方法は、その人物がどのような人々と、付き合っているかを見ることである」
「他人を傷つけねばならぬ場合には、その復讐を恐れる必要のないほど、痛烈にやっつけておかねばならない」
民衆とは、無知ではあるけれども真実を見抜く能力はもっているのだ
Though the populace may be ignorant, it is capable of grasping the truth
およそ人の頭脳には三通りある。
第一は自分で判断をつけるもの、第二は他人の考えがわかるもの。
第三は自分でも判らず、他人の考えも判らぬもの。
第一はもっとも優れ、第二も善く、第三は無能である
There are three kinds of intelligence:
one kind understands things for itself, the other appreciates what others can understand,
the third understands neither for itself nor through others.
This first kind is excellent, the second good, and the third kind useless
人間はおおかた、他の人がかつて歩んだ道を踏みしめ、先人の行動を模倣しつつ進もうとする。それでいて、先人の道を違わずに踏み、目標の人物の力量にまで到達することはできない。
そのために、賢い人間であれば、先賢の踏んだ足跡をたずね、並はずれた偉人をこそ、つねに範とすべきであろう
Men nearly always follow the tracks made by others and proceed in their affairs by imitation, even though they cannot entirely keep to the tracks of others or emulate the prowess of their models.
So a prudent man should always follow in the footsteps of great men and imitate those who have been outstanding
関連サイト
政治家(世界)語録集
http://bit.ly/QCPU4m
ウェゲティウス
- 「汝、平和を欲するなら、戦い(戦争)に備えよ」
- 「危急の際に要することは平穏な時代から継続的に為すべきである」
- 「生まれながらの勇者はいない。勇者は訓練と軍紀によって育てられる」
*「汝平和を欲さば、戦への備えをせよ」(なんじへいわをほっさば、いくさへのそなえをせよ、Si vis pacem, para bellum)は、ラテン語の警句である。通常、「peace through strength」、すなわち「敵に攻撃される可能性の少ない強い社会」を意味すると解釈される。