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モデルルームではマンションの模型が住民の抗議で破壊された。中国、不動産バブルの崩壊が現実に 一部銀行は融資停止 マンション購入者の抗議多発

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モデルルームではマンションの模型が

住民の抗議で破壊された。

中国、不動産バブルの崩壊が現実に

一部銀行は融資停止 

マンション購入者の抗議多発

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モデルルームではマンションの模型が住民の抗議で破壊された=26日、中国・杭州市(共同)

 中国の不動産バブル崩壊が現実のものとなり始めた。一部銀行が不動産向け融資を停止したことで金詰まり不安が台頭、新築マンションは販売不振で値下げされ、購入した住民の抗議も多発している。不動産価格上昇をテコに成長してきた中国経済の失速は避けられず、3月5日からの全国人民代表大会(全人代=国会)を控え、習近平指導部の不安定要因になりそうだ。

今週に入って、中国7位の興業銀行など複数の金融機関が不動産向け融資を停止したと伝わると、中国の株式市場は急落した。国営の新華社通信は、「大手銀行は不動産向け融資を停止していない」と報じるなど火消しに躍起だが、市場の疑心暗鬼は拭えない。

浙江省杭州市では、新築マンションの販売不振から今月19日に平均151万元(約2520万円)の物件を約2割引きで販売し始めたところ、既に物件を購入した住民が差額返金などを求めて抗議、警察が出動して収拾に乗り出す事態に発展した。モデルルームでは、屈強な警備員らが整列する中、マンション購入者たちが「われわれはだまされた。解約に応じろ」と記されたTシャツ姿で座り込み。「全額返金か値下げ分の補填に応じるまでここを動かない」と訴えた。

杭州では今年に入って同様の抗議活動が既に20件起きているが、周辺では大量のマンション建設が続いており、供給過剰がすぐに収まる様子はうかがえない。

中国の主要70都市の1月の新築住宅価格は、杭州市を含む6都市で前月比で下落。値下がりした都市数は前月の2都市から増えている。

 住宅価格の上昇が長らく続いた中国では、多くのマンション購入者は値下がりを経験しておらず、極端な抗議活動に走りやすい。マンションを複数所有する人も多く、市況が悪化すればパニック的な投げ売りが相次ぐことが懸念される。

 不動産価格の下落は社会混乱や経済の落ち込みを招く恐れがある。

 「不動産投機で本業の不振を補ってきた中国企業は少なくない。また、不動産向け融資の多い金融機関が破綻すれば、経済はドミノ倒し的に総崩れになる」(企業文化研究所理事長の勝又壽良氏)というから事態は深刻だ。

 ソース: http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140228/frn1402281535002-n1.htm
 


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26(2014)年2月28日(金曜日)
        通巻第4164号 
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 あの石炭成金たちの壮大で剛毅な「夢は儚(はかな)く消えて」
 
   中国石炭企業の負債を「投資信託」で乗り切ってきたが、ついに限界
 
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 十年ほど前のことだった。
筆者は山西省を南から北へと十日ほどほっつき歩いた。仏教の「聖地」とされる五台山にも登り、麓の旅館でサソリを食べた。ちょうと中国国内に観光ブームが押し寄せ、五台山にはでこぼこの山道が開け、四輪駆動のジープ(もちろん日本製)で頂上まで登ることができた。江沢民も二回参詣した仏教の聖地で、麓の街にはにょきにょきと高層のホテルが建っていた。

 旅館には三百人が収容できる巨大な食堂、そこでは朝から掛け軸のオークションをやっている。街で買えばせいぜい一本千円ほどの水墨画など、五千円、一万円と跳ね上がって、買い手はとみるとボロボロのジャンバーを着たおじさん風情。異様なバブルの始まりだった。

 山西省の北に大同という街がある。
 
中ソ対立のおり、この大同には人民解放軍が50万人も駐屯し、まさしく軍事都市だった。中ソ対立が終わり、軍の他地域への移動が始まると、大同は石炭の街に戻り、おりからの石炭ブームであちこちに成金が出現した。

この石炭成金のことを「煤老板」と呼称した。内蒙古自治区から若い女性を呼び寄せ、煤老板らは愛人を何人持っているかを自慢しあった(内蒙古は背が高く色白の美人が多い)。

 大同を走るクルマはベンツ、BMWなど、しかもぴかぴかの新車だった。人口比率からいえば上海より大同のほうが高級外車が売れるとガイドが鼻高々に言った。
 
たまたま食事を摂ったホテルの宴会場は派手派手しい結婚式。新郎新婦は洋装、参加者の女性の多くがけばけばしい化粧をしていた。
 
アルコール度の強い白酒、コウリャン酒、五糧液など、歌手を呼び込んで嵐のような大騒ぎに興じていた。あの豪快な山西省石炭成金の夢は、いまや儚く消えて、繁栄は幻のなかに潰える。

中国で石炭は2006年から価格上昇が開始され、08年の石炭生産は4000トン、それへ投機ブームが折り重さなって2012年には2億9000万トンとなり、石炭業界に26兆円が投下された。ヤクザも絡んだ怪しげな炭坑には各地から誘拐してきた少年らを奴隷のように働かせていた。
 

その絶頂時、2012年九月に筆者は北朝鮮との国境の町、丹東(日本時代の安東)から鉄道で瀋陽へでた。
このルートは中国人民解放軍瀋陽軍区の兵隊が移動する鉄道輸送ルートで、貨物列車には装甲車、戦車が搭載されていた。同時にこの鉄道沿線はすべてが石炭生産と鉄工所が建ち並ぶ場所である。瀋陽のとなりは世界最大の露天掘り、撫順炭坑がある。煤煙でまっ黒な街である。

車窓から沿線の風景を観察しながら驚かされた。
遼寧省各地でも石炭集積所に山のように石炭が積まれ、鉄工所は火が消えている。荒みきった不況に陥没していたのだ。
筆者は帰国後、そういうルポを書いたが、日本のマスコミは中国の高度成長まだまだ続くなどと現場を異なる報道をしていた。


 ▼不動産部門に2600兆円が投じられて各地にゴーストタウンができた

じつは2011年から石炭業界は過剰在庫になやみ、「山西連盛集団」などは一万人の従業員への給与遅配が生じていたのだ。そして銀行は貸し渋りに転じた。
民間炭坑は国有銀行からの融資が受けられないので閉山閉鉱が相次いでいた。
 

「山西連盛集団」は悪化する一方の資金繰りに妙手を思いついた。

 
年利10%前後の高利をうたう投資信託を「発明」した。
その名を「吉林松江77号」と呼称し、銀行を通じて、この「投資信託は元利保証です」と騙って、預金者に売った。これがシャドーバンキングの嚆矢である。
 
 後智恵になるが、リーマンショック直後の中国の財政出動は4兆円(当時のレートで57兆円)だった。降って湧いたような金に群がり、各地に高速道路、団地、そして新幹線が東西南北に一万キロ!

爾来、つまり2009年から13年までに固定資産(住宅、マンションなど)に投じられたカネは2600兆円。だからGDPの47%は不動産という中国のいびつな変形経済構造が出来上がった。
 また同期間、成長率より高い通貨供給の増大がみられているが、これは借り換えのためである。

 石炭はピークを打った。2000年代に四倍に跳ね上がっていた石炭価格は二割から三割下落した。国際価格は暴落し、鉄鉱石もインドや豪で余りだした。
鉄鋼も粗鋼生産6億トンという異常な生産過剰、在庫過多におちいって鉄鋼業界そのものが再編過程、あちこちの鉄鋼場の日が消えた。


 ▼無謀な借金経営も償還時期がやってきて。。。

 中国の石炭業界は大手百社、ほかに数千の民間企業が鉱山を経営してきた。なかでも本場が山西省、遼寧省、黒竜江省だ。
 
大手の一つ「山西振富能源集団」は資金繰りが悪化したため「中誠信託」なる高利の投資信託を売り出し、その商品名は「中誠誠至金開一号」。中国工商銀行が預金者に販売して70億元(1200億円)をかき集めた。誠意のかけらもなかった。償還がきてもカネはどこかに消えていた。

 元利保証は詐欺だった。しかし販売した中国工商銀行は責任を取らなかった。
 2014年一月、債務不履行が生じ、各地で取り付け騒ぎに発展した。これは石炭業界全体を震撼させる由々しき事態だが、とつじょ「身元不明」の投資家が現れ、元利を保証した。

 これから石炭と不動産バブル期に販売した高利の理財商品の償還が本格化する。地方政府の債券も償還時期を迎える。
 英誌『エコノミスト』(2014年2月15日号)によれば、そのうち二割前後しか地方政府は債務保証していないけれど、貴州省などはあきらかに地方政府の補償限界を超えていると指摘している。

 つぎの危機に遭遇しても、「身元不明」の投資家が土壇場で現れることも想定されるが、おそらくそれは中国の国庫からの緊急融資であろう。

 人民元が下落気配にあるのは、投資家がいよいよバブル崩壊が始まることを本能的に知覚し、極度の警戒を始めたからだろう。

げんに豪シドニーを拠点として日本の優良企業の株を、おおよそ5兆円も保有していた謎の「オムニバス05」は、静かに日本株を市場で売却した。

このファンドの実態は中国国家ファンド(CIC)であり、手元資金不如意が原因と推定できる。
 
 かくして拙著『中国バブル崩壊が始まった』と『中国共産党三年以内に崩壊する』の予測は日々、その通りに推移しているのが中国の現状である。



(読者の声2)

いつも貴重な情報をありがとうございます。先日、フランスの漫画展で韓国の反日漫画に抗議した藤井実彦氏の話を聞きましたが、主催者側が一方的でまったく相手にされなかったと怒っていました。
 以下意見です。
 
*****************
「中韓反日宣伝と対応」
 
いま中韓の慰安婦を使った国際反日宣伝が拡大し心配だ。これが定着すると欧米で日本人の主張や弁明は一切相手にされないという危険な空気が醸成される。
 
戦前1930年代の米国がそうであった。この問題を解決するために特に重要な米国人への啓蒙戦略を考えてみた。日本人は偏見に対しては真実を主張すれば良いと思うが、海外広報は対日偏見の問題がありストレートには行かない。
 
というのは米国には戦前と戦中の反日宣伝の負の遺産があるからだ。

今回の反日宣伝でも戦前の宣伝が利用されており、ユーチューブでは日本軍が上海を爆撃したという虚偽の戦争宣伝映画が流されている。しかし中朝にも弱点がある。

それは第二次大戦後の朝鮮戦争とベトナム戦争で多くの米国青年を殺していることだ。我々はこの史実を大いに活用し、米国人の意識を戦後に引き戻したい。

慰安婦問題の啓蒙では史実の広報だけでは米国人の心に届かないと思う。大多数の米国人は八千キロも離れた地域の異民族間の紛争には関心がないからだ。そこでこの問題に関心を持って貰うために触媒情報をつける。それが現代米国の安全保障だ。今や中共の核ミサイルは全米の都市を射程に入れている。

ある中共の将軍はロスアンゼルスを火の海にすると恫喝している。また北朝鮮の核ミサイルも米西海岸に到達すると言う情報を知らせる。さらに中朝への警戒心を高めるためにベトナム戦争と朝鮮戦争の米兵被害を添付すると効果的だろう。これらを知れば米国人は覚醒し中朝に対してよい気持ちは持たない。(東海子)





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