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ドン呆然…都議選、衝撃の議席予測 「小池与党」で過半数も…選挙プランナー・三浦博史氏分析

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ドン呆然…都議選
衝撃の議席予測
「小池与党」で過半数も
選挙プランナー・三浦博史氏分析

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 今年夏の東京都議会選挙では、小池百合子知事が立ち上げるとされる「小池新党」の破壊力が注目されている。現在は「都議会のドン」こと内田茂都議率いる都議会自民党が第1会派だが、小池氏は勝敗ラインを過半数に設定し、ドン一派を壊滅に追い込む決意だ。小池氏の選挙戦略と結果はどうなりそうか。選挙プランナーの三浦博史氏に分析を依頼したところ、都議会自民党は大敗しないが、半数以上が激戦を強いられそうだという結果が出た。小池氏支持勢力が都議会を掌握する可能性もありそうだ。 

 「(自身の政策に賛同する議員で)過半数の確保を目指すのは当然だ」

 小池氏は12日、都内での講演で、都議選についてこう語った。注目の「小池新党」にも言及し、「あらゆる可能性は否定しない」といい、含みを持たせた。

 自民党都連でも同日、動きがあった。昨年末、都議会自民党を離脱した「新風自民党」を立ち上げた都議3人が党本部を訪れ、都連の下村博文会長に面談した。下村氏は3人について「引き続き、自民党の都議会公認候補として今までと同様に応援する」と語り、無罪放免とした。

 双方の神経戦が激しくなるなか、都議会自民党の議席はどうなるのか。

 三浦氏は「小選挙区制であれば小池氏率いる『小池新党』が一部の選挙区では圧倒するだろうが、都議選は大半の選挙区が複数当選者が出る中選挙区制だ。これが、都議会自民党が5議席減にとどまる最大の理由だ」と語った。

 注目の情勢分析は2つの別表の通り。都議会の定数は127で、過半数は64。「新風自民党」の3人は離党しないため、自民党公認のままで計算した。

 各会派の「17年の予想議席数」(別表(1))では、自民党が(13年選挙結果比、以下同)5議席減の54議席で、「小池新党」が15議席となった。「小池新党」の内容については後述するが、強固な「地盤・看板・カバン」を持つドン一派が、第1党を維持することになりそうだ。

 このほか、公明党は現状維持の23議席の完勝で、共産党は3議席減の14議席、民進党が1議席増の16議席となった。

 前述のように中選挙区制が、劇的な結果を生まない理由といえる。注目すべきは「都議会自民党の当落予想」(別表(2))だ。

 あくまで、現時点で立候補が予想される自民党現職・新人(59人)を分析したものだが、「優勢」は26人。28人は「やや優勢」とはいうものの接戦を演じている。

 「苦戦」には、小池氏が初登庁時後のあいさつ回りで、記念撮影を拒否して全国的に有名になった川井重勇議長(中野区)ら5人がいる。

 「小池新党」が逆転する可能性がある「やや優勢」(28人)には、ドン・内田氏(千代田区)を筆頭に、都議会で「知事こそ、ブラックボックスだ!」と激しく噛み付いた高木啓幹事長(北区)、都議会で小池氏を事前通告なしで質問攻めにした崎山知尚(さきやま・ちしょう)都議会政調会長(荒川区)らが並ぶ。

 つまり、「やや優勢」組は小池ブームの状況次第では接戦に追い込まれ、場合によっては逆転される可能性もあるのだ。

 都政関係者は「小池氏は周囲に『ドン一派が立つ選挙区には、強力な候補を必ず立てたい』と話しているようだ」と明かす。

 注目の「小池新党」だが、小池氏が都民の高い支持を得るなか、15議席は少ない気もする。

 実は、三浦氏は「小池新党」立ち上げの可能性について「きちんとした新党は作らず、新たに設立した政治団体『都民ファーストの会』で、前述の新風自民党の3人や、都議会公明党など他党の候補を推薦する方式を採用するだろう」といい、続けた。

 「新党を立ち上げれば、他の政党・会派をすべて敵に回すことになる。だが、政治団体であれば、都議会公明党など他党や、自民党会派の候補も推薦できる。おのおの小池氏と推薦候補の2連ポスターの掲示も可能になる。都議選の選挙区は42あるので、一挙に42人を推薦できる。複数定数区で複数推薦できれば50人以上を『小池与党』(小池氏支持勢力)にできる」

 三浦氏の分析と合致するのか、小池氏は新党結成の可能性について、「新党を作るか、それとも改革印の方々を政党を超えて推薦するとか、いくつか方法はある」「仲間を増やすのは、いくつも選択肢がある」と語っている。

 前出の「17年の予想議席数」で、「小池新党」の15議席+自民離脱組3議席、都議会公明党の23議席、民進党の16議席を合わせると57議席となる。あと7議席確保すれば、「小池与党勢力」は都議会の過半数64議席に達するのだ。既成政党が分裂して、小池与党入りする可能性もある。

 今後も「小池劇場」から目が離せない。


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