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対中牽制 首相は「アジアの巨象」を引きつけた

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対中牽制 首相は「アジアの巨象」を引きつけた


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インド訪問を終え、帰国の途につく安倍首相と昭恵夫人=1月27日、ニューデリー(共同)

 1月25日から3日間の日程でインドを訪問した安倍晋三首相。地球儀を俯(ふ)瞰(かん)した戦略的外交を掲げる首相の狙いが、シーレーン(海上交通路)の安全確保に向けた対中国牽(けん)制(せい)にあったのは間違いない。高圧的にインド洋の覇権を握ろうとする中国に警戒感をあらわにするインドだが、経済的な関係は強めている。したたかな外交で知られるインドだが、首相はシン首相と地道な信頼構築を重ね、アジアの巨象インドをさらに日本に引き寄せた格好だ。
 帰国翌日には施政方針演説に対する代表質問が始まる窮屈な外遊だったが、首相はシン氏の招請に応え、訪印を決断した。首脳会談では安全保障や経済協力を進める共同声明を発表し、インド最大の行事である「共和国記念日」の式典にも日本の首相として初めて出席。日印両国の友好関係を内外に印象付けたが、シン氏との個人的な強い信頼関係をうかがわせる場面が目立った。
 「岸信介元首相が(当時の)ネルー首相と日印関係の基礎を作った」
 日印首脳会談の冒頭、シン氏はこう切り出した。
 首相が敬愛してやまない祖父の岸氏。その岸氏が昭和32年5月、首相になって初の外遊先として選んだのがインドだった。孫の安倍首相まで半世紀以上続く日印両国の歴史に、両首脳は何度もうなずき、お互いの信頼関係を確かめ合った。
 これに安倍首相は7年前に訪印した際、シン氏から岸氏が映った画像フィルムを贈られたことに触れ、「家族で見て喜んだ」と応じた。

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 安倍首相はさらに言葉を続けた。
 「3年前に訪問したときも、シン氏がわざわざ昼食に招いてくれた」
 当時の肩書は「安倍元首相」。一議員だった首相を歓待し、寄り添ってくれたことに謝意を示した。
 インドは毎年、共和国記念日の式典に海外首脳らを1人だけ招待する。今年の総選挙(下院選)で退任の意向を表明したシン氏が最後の年に選んだのが安倍首相だった。首相は会談で「インドで最も重要な記念日である共和国記念日の主賓として招かれたことは非常に光栄だ」と語った。
 首相は平成19年に訪印した際、インド国会で太平洋とインド洋による「2つの海の交わり」と題する演説を行った。演説後、インド国会議員が総立ちになり、拍手がわき起こった。シン氏は会談で「国民に大変深い印象を与えている」と7年もの前の演説に言及し、評価した。
 同行筋は「各国首脳の中でも、安倍首相にとってシン氏は特別な存在だ」と断言する。
 中国はインド洋周辺のパキスタンやスリランカなどで軍事利用を視野に港湾整備を支援する「真珠の首飾り戦略」で遠方への戦力投射能力を高め、インド軍は中国潜水艦の動向に神経をとがらせなくてはならなくなった。中国とも対話を重ねるインドだが、同行筋は中国への脅威認識は「日本と変わらないように映った」と解説する。

  首相はこの1年余りでロシアのプーチン大統領とは4回、トルコのエルドアン首相とは3回の首脳会談を行った。政府関係者によると、シン氏と同じように、安倍首相とウマが合う2人とされる。
 「トップ外交の重要性を改めて実感した」
首相は1月24日の施政方針演説で、首脳同士の強固な人間関係を築き、課題の解決に取り組む戦略的なトップ外交の方針を貫く考えを示した。3月までは平成26年度予算案の審議が控え、外交日程を入れづらくなるが、国内にしばりつけになることが、はたして日本の国益に沿うものなのか。国会審議を通じた議論や国民への説明責任も考慮する一方で、タイミングを逃さず、機動的にトップ外交を展開できる環境整備が欠かせない。わが国を取り巻く安全保障環境が急速に変化する中だからこそ必要だ。(峯匡孝)


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安倍首相インド訪問は、
将来、資源ルートを日本が自分で守らなければいけなくなる日に向けての下準備

 
  2014年01月27日08:13
 
安倍首相がインドを訪問し、マンモハン・シン首相と会見しました。

今回の訪問は、

将来、資源ルートを日本が自分で守らなければいけなくなる日が来ることに備えての下準備と言えます。

また同様の準備を着々と進めている中国に対抗するという意味もあります。

下の地図を見て下さい。
 
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中国は今、
パキスタンのグワダル港、
スリランカのハンバントータ港、
ミャンマーのダーウェイ港、
バングラデシュのチッタゴン港の新設、ないしは拡張工事でこれらの国々を資金面、技術面で支援しています。

これらの港が、ちょうどインドを包囲するカタチになっていることが目をひきます。


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またミャンマーは第二次世界大戦当時、援蒋ルートと呼ばれる、

軍事物資の補給路(水色)が通っていたことで知られています。

重慶まで追い詰められ、中国沿岸をすべて日本軍に封鎖されてしまった蒋介石を「裏口」から支援しょうじゃないか? というプランだったわけです。

この時の経験から、中国は資源ルートの安全保障のため、友好的な関係を、その通り道の各国と築いておくことの重要性を熟知しています。

さて、これまで中東の番犬の役目を果たしてきたのはアメリカでした。

しかしアメリカは今、シェールガス・ブームに沸いており、中東からの原油への依存度は下がっています。

経済的利害が薄れるとともに、軍事的な関心も薄れてきているわけです。

いまペルシャ湾に面した各国から出荷される石油ならびに天然ガスに最も依存しているのは日本、中国、韓国です。

アメリカがこの地域でのプレゼンスを低下させた場合、

その「力の真空」を埋めるのは、これらの最大顧客の各国であると考えるのが自然です。
 

冒頭で述べた四つの港は、全て中国の潜水艦が寄港できるようにする予定だそうです。

これに比べて、日本の準備は出来ているのでしょうか?


中国とインドは「犬猿の仲」です。実はアメリカとインドも、外交史を紐解くと、仲が悪かった……。
 

すると日本が、その生命線である資源補給ルートの安全確保をしようと考えれば、

インドがロジカルなパートナーになるのです。
 

(文責:広瀬隆雄、Editor in Chief、Market Hack)

 ソース: http://markethack.net/archives/51908648.html



 
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