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都議選も小池劇場、次の標的「都議会自民党」 有明決着で見せたしたたかさ

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都議選も小池劇場、次の標的
「都議会自民党」有明決着で見せたしたたかさ 
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戦闘モード全開の小池知事

 東京都の小池百合子知事が進めてきた2020年東京五輪・パラリンピックの予算・会場の見直しが決着した。対象となった3会場は従来の計画通りとなった。「時間の浪費」という批判もあるが、約400億円もコストを縮減した成果は大きい。五輪会場計画をめぐっては、都議会自民党などの「利権」の存在を疑う声もあっただけに、小池氏としては今後、都議会自民党を標的に、対立をますます先鋭化していきそうだ。

 「『3会場は前のところと同じ』と言われるかもしれないが、こういう(400億円削減の)状況を皆さんは目の当たりにした」

 小池氏は16日の記者会見で、最後の焦点となっていたバレーボール会場を従来通り「有明アリーナ」(東京都江東区)に新設すると発表。同時に、コスト削減の成果を強調した。

 一連の五輪大会の会場見直しについても「時間を浪費したとは私は思っていません。都民の皆さんと一体感が生まれたと思いたい」と総括した。

 独自色を出すことにも腐心した。五輪後の施設活用を見据え、マンションや大型商業施設、ホテル開発など民間事業者の資金を積極的に活用して地域一帯の開発を進める「有明レガシーエリア」構想も打ち出した。“災い転じて…”のしたたかな小池戦略といえる。

 今回、五輪会場見直しに決着がついたことで、今後の都政政局の焦点は「都議会のドン」こと内田茂都議率いる都議会自民党と小池氏の対決に移る。

 小池氏は16日の会見で、来年夏の都議選について「居場所がどこであれ、新しい仲間の力を借りて『東京大改革』を仕上げたい。(都議会に)ダイナミックな動きが出ている」と述べた。小池氏の政策への支持を表明している公明、民進などとの連携に改めて意欲を示したものだ。

 長年、都議会で自民党と連携してきた公明党もすでに“小池与党”入りを表明した。都議選で小池旋風にあやかりたいとの思惑から、なだれ現象が起こっているのだ。

 小池氏が「東京大改革」「都民ファースト」の“敵”と位置づける都議会自民党との対決は今後、どう展開していくのか。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「都議会自民党への世論の批判はますます高まるだろう。場合によっては分裂もありうるのではないか」と予測し、次のように言う。

 「12月の都議会開会中に公明党が小池氏側についたことは非常に大きい。世論の流れを読み切れない都議会自民党へのいらだちもあったのだろう。小池新党が結成されるかどうかは現時点で不明だが、党派を超えた“小池与党化”が加速するだろう。自民党から協力者が出てくる可能性も否定できない。都議会での自公連立解消は今後、国政にも影響してくるのではないか」


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