米ルビオ議員
南シナ海の領有権問題で対中制裁法案
トランプ新政権に行動を促す
米ルビオ議員、南シナ海の領有権問題で対中制裁法案──トランプ新政権に行動を促す
12/8(木) 18:00配信<南シナ海、東シナ海の不安定化に加担した中国当事者に制裁を科す内容。対イランでは制裁延長、対ロシアでは外交官の行動制限など、強硬化する議会にトランプは呼応するか>
トランプ次期米政権が中国に対して強硬姿勢で臨むなら、議会から援護射撃を得られるかもしれない。
米大統領選で一時は共和党の最有力候補と目されたフロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員は6日、中国が東シナ海と南シナ海を取り巻く周辺海域を不安定化させているとして、中国に制裁を科す内容の法案を提出した。中国は岩礁を埋め立てて人工島を建設し、この海域で領有権を主張する他のアジア諸国を締め出している。
「中国が法的根拠のない主張を繰り返し、世界の安全保障上重要な地域を軍事拠点化する行為は、許されるべきではない」
【参考記事】中国はなぜ尖閣で不可解な挑発行動をエスカレートさせるのか
ルビオが提出した制裁の具体的な内容は、資産の凍結や渡航禁止、査証(ビザ)の発給停止など。制裁の対象は、周辺国による領有権争いが続く南シナ海で建設や開発に携わった「中国人の当事者」、もしくは地域の安定を脅かす行為や政策に加担した関係先とされる。つまり、中国の沿岸警備隊や中国海軍の部隊、建設会社、遠く離れた海域を大型漁船で「警備」に当たる中国人漁民に至るまで、だれでも標的にできる。
トランプ政権に強硬姿勢を促す
さらに法案は、中国の領土的野心にアメリカがより強硬な姿勢で応じるよう促す。中国の軍事拠点化に対抗してこの海域にイージス艦を派遣する「航行の自由作戦」については、継続と規模の拡大を主張。地域の安全保障を危険にさらす中国の「挑発」行為には、相応の対抗措置で臨むよう米政府に求める内容だ。
ソース:
【参考記事】一隻の米イージス艦の出現で進退極まった中国
ただし、1人の賛同者もなく委員会に法案を提出したルビオが、今後議会でどれほどの支持を得られるかは不透明だ。この件について上院外交委員会のボブ・コーカ―委員長(共和党)と東アジア太平洋小委員会のベン・カーディン委員長(民主党)の両人にコメントを求めたが、執筆時点でまだ返答はない。
下院では7月に、トランプが次期CIA(中央情報局)長官に任命したマイク・ポンペオ(共和党)が、中国に対して「南シナ海の軍事拠点化と領有権の主張および東シナ海における挑発行為の停止」を求める決議案を提出したこともある。
ルビオの法案が、トランプと台湾総統との電話会談が入念なお膳立ての下で実現し、中国側がいら立っているタイミングで強硬法案が提出されたのは明らかだろう。トランプ自身、米大統領選中からツイッターで繰り返し、中国政府が為替操作で人民元を安値に誘導して米企業の競争を難しくしてきたと主張。南シナ海で「巨大な軍事複合施設」を建設しているとして中国をやり玉に挙げてきた。
外交政策に詳しい一部のアナリストは、中国を牽制する手段として今回の法案を歓迎した。米戦略国際問題研究所(CSIS)上級研究員で中国専門家のボニー・グレイザーは米フォーリン・ポリシー誌の取材に、「アメリカが南シナ海と東シナ海をめぐる中国の方針に影響を与える手段を多数握っていることを、中国側に知らせる」効果があると評価した。
たとえ法案が否決されても、次期米政権への合図にはなるとグレイザーは言った。領有権問題でアメリカが主導権を握り周辺諸国から信頼性を取り戻すためには、こういう方法もあると知らせることになる、というのだ。
だが外交シンクタンク「ニュー・アメリカ」の研究員で中国に詳しいチェン・ワンは、「政治的な色合いの強い」動きは中国の反発を招くと指摘した。彼によると、7月にオランダ・ハーグの国際仲裁裁判所が南シナ海の領有権問題で中国の主張を「根拠なし」としてフィリピンの完全勝利に近い判決を下して以来、中国側の動きは比較的抑えられている。だとすれば、ルビオが提案する制裁は中国側を当惑させるだけで、「米中の2国間関係とアメリカの国家安全保障にとって弊害でしかない」。
【参考記事】仲裁裁判所の判断が中国を追い詰める
イラン制裁法の延長も
だが米議会が狙いを定めるのは、中国だけではない。上院で1日、今月末に期限を迎えるイラン制裁法を10年間延長する法案を賛成多数で可決した。下院では、駐米のロシア外交官が赴任地から40キロ以上離れた場所に出かけるのを制限する法案が通過し、上院の可決を待つ。ロシア政府は7日、もし米議会で法案が成立する事態になれば、アメリカの外交官に対して同様の報復措置を取る方針を鮮明にした。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米政府当局が「互恵関係の原則という外交の基本」を思い起こす方が賢明だと述べ、米議会の動きを牽制した。
From Foreign Policy Magazine
【参考記事】一隻の米イージス艦の出現で進退極まった中国
ただし、1人の賛同者もなく委員会に法案を提出したルビオが、今後議会でどれほどの支持を得られるかは不透明だ。この件について上院外交委員会のボブ・コーカ―委員長(共和党)と東アジア太平洋小委員会のベン・カーディン委員長(民主党)の両人にコメントを求めたが、執筆時点でまだ返答はない。
下院では7月に、トランプが次期CIA(中央情報局)長官に任命したマイク・ポンペオ(共和党)が、中国に対して「南シナ海の軍事拠点化と領有権の主張および東シナ海における挑発行為の停止」を求める決議案を提出したこともある。
ルビオの法案が、トランプと台湾総統との電話会談が入念なお膳立ての下で実現し、中国側がいら立っているタイミングで強硬法案が提出されたのは明らかだろう。トランプ自身、米大統領選中からツイッターで繰り返し、中国政府が為替操作で人民元を安値に誘導して米企業の競争を難しくしてきたと主張。南シナ海で「巨大な軍事複合施設」を建設しているとして中国をやり玉に挙げてきた。
外交政策に詳しい一部のアナリストは、中国を牽制する手段として今回の法案を歓迎した。米戦略国際問題研究所(CSIS)上級研究員で中国専門家のボニー・グレイザーは米フォーリン・ポリシー誌の取材に、「アメリカが南シナ海と東シナ海をめぐる中国の方針に影響を与える手段を多数握っていることを、中国側に知らせる」効果があると評価した。
たとえ法案が否決されても、次期米政権への合図にはなるとグレイザーは言った。領有権問題でアメリカが主導権を握り周辺諸国から信頼性を取り戻すためには、こういう方法もあると知らせることになる、というのだ。
だが外交シンクタンク「ニュー・アメリカ」の研究員で中国に詳しいチェン・ワンは、「政治的な色合いの強い」動きは中国の反発を招くと指摘した。彼によると、7月にオランダ・ハーグの国際仲裁裁判所が南シナ海の領有権問題で中国の主張を「根拠なし」としてフィリピンの完全勝利に近い判決を下して以来、中国側の動きは比較的抑えられている。だとすれば、ルビオが提案する制裁は中国側を当惑させるだけで、「米中の2国間関係とアメリカの国家安全保障にとって弊害でしかない」。
【参考記事】仲裁裁判所の判断が中国を追い詰める
イラン制裁法の延長も
だが米議会が狙いを定めるのは、中国だけではない。上院で1日、今月末に期限を迎えるイラン制裁法を10年間延長する法案を賛成多数で可決した。下院では、駐米のロシア外交官が赴任地から40キロ以上離れた場所に出かけるのを制限する法案が通過し、上院の可決を待つ。ロシア政府は7日、もし米議会で法案が成立する事態になれば、アメリカの外交官に対して同様の報復措置を取る方針を鮮明にした。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、米政府当局が「互恵関係の原則という外交の基本」を思い起こす方が賢明だと述べ、米議会の動きを牽制した。
From Foreign Policy Magazine
トランプ次期米大統領が次々と中国批判
顔色を失った中国共産党!
先月の米大統領選で、ドナルド・トランプ氏が勝利した際にはおおむね歓迎ムードだった中国だが、どうやらあてが外れたようだ。
中国は当初、経営者であるトランプ氏は安全保障上の対立を回避して経済利益確保を重視するとみていたフシがあるが、その見通しを裏切る事態が続いている。
次々と批判
トランプ氏は今月2日、台湾の蔡英文総統と電話協議し、米台の緊密な結びつきを確認した。次期大統領が台湾の総統と接触したのは、1979年の米台断交以来初めてのことである。
当然、中国側は「『一つの中国』政策が中米関係の基盤だ」と反発して米側に抗議したが、トランプ氏側は意に介さない。米CNNによると、トランプ氏の経済顧問、スティーブン・ムーア氏は5日、ラジオ局のインタビューに対し、こう言い放った。
「中国に失礼でも私の知ったことではない」
「われわれは同盟国を支援しなければならない。中国が嫌がっても、無視すればいい」
また、トランプ氏自身も4日、ツイッターにこう書き込み、中国の痛いところを突いた。
「中国は南シナ海の真ん中に巨大な軍事施設を建設していいかと尋ねたか。私はそうは思わない!」
「中国が、米企業の競争を困難にする通貨の切り下げや、中国向けの米国製品に重い課税をしていいかと尋ねたか」
さらに、トランプ氏の政権移行チームの一員で、米シンクタンク「ヘリテージ財団」フェローのスティーブン・イエーツ氏は6日、台湾を訪問して記者会見し、次のように中国を批判したのである。
「民主的に選ばれた指導者(蔡総統)からの祝賀の電話を受けることが挑発とは思わない。挑発と批判するのは侵略者だ」
選挙で指導者が選ばれるわけではない中国を当てこすり、侵略者扱いしたともとれる発言である。安倍晋三首相の米ハワイ・真珠湾訪問により、日米蜜月ムードが高まる中でのトランプ陣営の一連の対中批判は、習近平国家主席の顔色を失わせたことだろう。
対中認識は?
こうした動きだけで、次期トランプ政権の対中政策をこうだと断じることはできないが、ヒントぐらいは得たい。
中国は当初、経営者であるトランプ氏は安全保障上の対立を回避して経済利益確保を重視するとみていたフシがあるが、その見通しを裏切る事態が続いている。
次々と批判
トランプ氏は今月2日、台湾の蔡英文総統と電話協議し、米台の緊密な結びつきを確認した。次期大統領が台湾の総統と接触したのは、1979年の米台断交以来初めてのことである。
当然、中国側は「『一つの中国』政策が中米関係の基盤だ」と反発して米側に抗議したが、トランプ氏側は意に介さない。米CNNによると、トランプ氏の経済顧問、スティーブン・ムーア氏は5日、ラジオ局のインタビューに対し、こう言い放った。
「中国に失礼でも私の知ったことではない」
「われわれは同盟国を支援しなければならない。中国が嫌がっても、無視すればいい」
また、トランプ氏自身も4日、ツイッターにこう書き込み、中国の痛いところを突いた。
「中国は南シナ海の真ん中に巨大な軍事施設を建設していいかと尋ねたか。私はそうは思わない!」
「中国が、米企業の競争を困難にする通貨の切り下げや、中国向けの米国製品に重い課税をしていいかと尋ねたか」
さらに、トランプ氏の政権移行チームの一員で、米シンクタンク「ヘリテージ財団」フェローのスティーブン・イエーツ氏は6日、台湾を訪問して記者会見し、次のように中国を批判したのである。
「民主的に選ばれた指導者(蔡総統)からの祝賀の電話を受けることが挑発とは思わない。挑発と批判するのは侵略者だ」
選挙で指導者が選ばれるわけではない中国を当てこすり、侵略者扱いしたともとれる発言である。安倍晋三首相の米ハワイ・真珠湾訪問により、日米蜜月ムードが高まる中でのトランプ陣営の一連の対中批判は、習近平国家主席の顔色を失わせたことだろう。
対中認識は?
こうした動きだけで、次期トランプ政権の対中政策をこうだと断じることはできないが、ヒントぐらいは得たい。
そこで、トランプ氏のアジア政策の顧問で、
政権移行チームにも入っているカリフォルニア大のピーター・ナヴァロ教授の著書『米中もし戦わば』(文芸春秋)を手に取った。
防衛省・自衛隊でよく読まれているというこの本で示されている対中認識を抜粋して紹介する。
「歴史を振り返って分かることは、中国共産党が政権獲得以来六○年以上にわたって武力侵略と暴力行為を繰り返してきたという事実である」
「頭の痛い問題がある。中国には、公然と条約を破る傾向があるのである」
「新孤立主義を採用してアメリカ軍をアジアから撤退させれば、紛争と不安定な状態は緩和されるどころか悪化するばかり」
「アジアの平和と繁栄を持続させるためには、台頭する中国の力を相殺してバランスを取るための強力な同盟が必要だし、そのためには、アメリカがアジアの諸問題にもっと積極的に関与することが不可欠」
トランプ氏が、ナヴァロ氏と同様か近い考え方であるのならば、日本にとって悪い話ではないだろう。
中国がいかに厄介な国かが、これでもかと示された本である。
(論説委員兼政治部編集委員)
防衛省・自衛隊でよく読まれているというこの本で示されている対中認識を抜粋して紹介する。
「歴史を振り返って分かることは、中国共産党が政権獲得以来六○年以上にわたって武力侵略と暴力行為を繰り返してきたという事実である」
「頭の痛い問題がある。中国には、公然と条約を破る傾向があるのである」
「新孤立主義を採用してアメリカ軍をアジアから撤退させれば、紛争と不安定な状態は緩和されるどころか悪化するばかり」
「アジアの平和と繁栄を持続させるためには、台頭する中国の力を相殺してバランスを取るための強力な同盟が必要だし、そのためには、アメリカがアジアの諸問題にもっと積極的に関与することが不可欠」
トランプ氏が、ナヴァロ氏と同様か近い考え方であるのならば、日本にとって悪い話ではないだろう。
中国がいかに厄介な国かが、これでもかと示された本である。
(論説委員兼政治部編集委員)
2日、トランプ次期米大統領と電話会談する台湾の蔡英文総統(総統府提供・共同)
66: <丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´ )さん@無断転載は禁止 2016/12/08(木) 12:39:52.34 ID:4t2Qr+Ch
マスゴミが絶対に伝えないトランプの政策
外国人のロビー活動と政治献金禁止
外国人のロビー活動と政治献金禁止
56: <丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´ )さん@無断転載は禁止 2016/12/08(木) 04:43:48.16 ID:5WkDo7/m
トランプが先陣を切って
中共には配慮など必要なかったと全世界が知ることになるのか
wktk
中共には配慮など必要なかったと全世界が知ることになるのか
wktk
32: <丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´ )さん@無断転載は禁止 2016/12/08(木) 03:23:15.94 ID:xmPZ+HJ4
トランプ政権になったら、
南シナ海の中国基地にミサイルを撃ち込むかもしれんな
楽しみに待っとこう
南シナ海の中国基地にミサイルを撃ち込むかもしれんな
楽しみに待っとこう
引用元: