自民・二階俊博幹事長
党都連がすること、どうぞご随意に
怒りにじませ
自民党の二階俊博幹事長は30日、東京都知事選で党方針に反して小池百合子氏を応援した豊島区議ら7人に対する離党勧告処分について「党都連がすることだ。47都道府県の県議、市議の動向まで党本部が把握することは不可能だ」と述べ、党本部として決定に関与しない考えを示した。都内で記者団に答えた。
二階氏はこれまで区議7人に面会を提案し、仲裁に乗り出す構えを見せたが、27日になって7人から提案を拒否された経緯がある。
二階氏は30日、記者団に「(党都連は)どうぞ、ご随意に」とも語り、7人に対する怒りをにじませた。
離党勧告処分は都知事選で小池氏らと対立した党都連が決定。党都連は7人が30日までに離党届を出さなければ除名もあり得るとしている。
除名が怖くて区議やってられるか! 7人の侍VS自民都連
どうなる処分30日の回答期限が目前
東京都知事選で自民都連の方針に反して小池百合子知事を支援したとして、都連が豊島・練馬の区議7人に出した離党勧告処分の回答期限が30日に迫っている。衆院東京10区補欠選挙で、自民公認の若狭勝氏を当選させた功績が、処分見直しの材料になると考える区議側は、若狭氏と同じ口頭厳重注意相当の処分に軽減されることを望む。一方、都連内には、小池知事や「7人の侍」に対する反発の声が強く、離党勧告処分の見直しをめぐる議論が進んでいないのが現状だ。処分の回答期限まであとわずか。来夏の都議選にも影響しかねない処分の行方に、注目が集まっている。(植木裕香子)
厳重注意以外は処分撤回に値しない
「万歳!」。補選で若狭氏が7万5755票を獲得して当選した23日、豊島区の事務所では、若狭氏や小池知事とともに喜ぶ自民党豊島区議団(全14人)所属の区議5人の姿があった。
選挙期間中、小池知事の指導の下、練馬区議2人とともに活動した5人は、都連とともに動く同じ会派の区議9人とは別々に行動。都連グループの区議らが選挙活動を終えた後、同じ会場で若狭氏の支持を訴えたほか、安倍晋三首相が応援に入った際は、街頭演説会場から約100メートル離れた場所で様子を見守らされる“辛酸”をなめてきた。
そうした障害を乗り越えて勝ち取った若狭氏の当選結果だっただけに、豊島区議5人のうちの一人、河原弘明区議は「票数は都連の(処分軽減を判断する)参考材料になる」と自信を見せた。また、別の区議は処分見直しについて、都知事選で小池知事を応援した若狭氏と同じ口頭厳重注意相当の処分に軽減されなければ、「都連が離党勧告処分を撤回したとは認めない」と強気の姿勢を示した。
処分の回答期限とされる30日までに、離党届を出さなければ除名処分になる。しかし、ある区議は「『自民でなくとも応援する』と支援者も言っているので、除名されても問題ない」と突き放した。別の区議も、「都連より小池知事の方に恩義を感じているので、除名の覚悟はできている」と強調。区議側に、都連に譲歩する態度は見られない。
「党本部、ふざけんな」
一方、都連内の反発もおさまりそうにない。
「都連は温情で、復党の可能性もある離党勧告処分を出したのに、補選で都連をないがしろにするとは何事か」。都連関係者の一人は声を荒らげた。
若狭氏の選挙活動をめぐっては、都連の下村博文会長が本来就任するはずの選挙対策本部長に小池知事が就任。さらに、「都連関係者と一緒に選挙活動をしたら、逆に票が逃げる」(小池知事に近い関係者)と言わんばかりに、小池氏側は都連側に街頭スケジュールをほぼ知らせず活動するなどしたからだ。
「こんな態度では処分軽減どころか、区議が離党勧告に従っても復党の可能性が低くなる」。ある都連関係者は不満を爆発させた。
実際、関係者の怒りを示すように、補選投開票日の23日、若狭氏の当選を祝う会場事務所に来る予定だった下村会長は、姿を見せなかった。加えて、都連は24日に会合を開き、処分見直しについて議論したが、結論は出なかった。
都連の怒りは、自民党本部にも向けられている。
7月の都知事選で都連は、党本部が推した増田寛也元総務相を応援し、選挙戦に負けた責任を取って執行部が辞任。それにも関わらず党本部は、都連の方針に反して小池知事を支援した若狭氏を口頭厳重注意処分にとどめた上、自民の補選候補として公認した。
「小池知事の人気にあやかり、なんとしても補選で勝ちたかったんだろう」。都連関係者からは、党本部の判断に一定の理解を示す声がある一方、別の関係者からは「組織を否定するような党本部の動きを見ると、都知事選で負けると分かっていても、組織に従って増田さんを応援した自分の行動に、むなしさを感じる」との声が漏れる。
中には「正直言って党本部については『ふざけんな』という思いだ」と怒りをぶつける都連関係者も。
都知事選から続くしこりは根深く、区議の処分軽減をめぐる都連の議論は、簡単に進みそうにない。
処分どうなる?
両者が全く譲る気配を見せない一連の処分問題だが、区議が離党届を出したり、除名される事態に陥ったりすれば、離党した区議の受け皿になりうる「小池新党」の設立可能性を高めることになる。実際、30日に開講が予定されている小池百合子知事の政経塾「希望の塾」について、ある区議は「スタッフとしても生徒としても参加するつもり」と意欲を示している。
「来年7月の都議選まで小池知事の人気が続いて、自分の選挙区に小池知事の刺客が送り込まれたら面倒だな」。処分の行方によっては都議選にも影響を及ぼしかねないだけに、都議の一人は不安そうな表情を浮かべた。
小池新党の可能性はむしろ高まった
衆院10区補選結果
こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
自民党都連を「造反」し、小池知事を当初から支持していた若狭勝氏が立候補していた衆院10区補選ですが、20時の投票締め切りと同時に当確が出ました。
東京10区補選 自民・若狭氏が当選確実
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161023/k10010741191000.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161023/k10010741191000.html
一見すると、自民党と小池知事が連携して危なげない選挙を展開した「完勝」であるように見えます。
これをもって同じく都知事選で「造反」し、離党勧告を突きつけられた7人の区議たち(七人の侍)は除名を免れ、小池知事も歩み寄ってきた都議会自民党と矛を収めて和解。自民党内ですべて丸く収まるのではないか?との観測が流れています。
しかしながら、今回の結果から私が感じていることはまったく逆です。
結論から言うと、今回の選挙によって国民・都民が求めているものが、
「小池知事が自民党に歩み寄ること」
「自民党を中から変革していくこと」
「自民党を中から変革していくこと」
ではまったくないことが明確に証明されたと強く思います。
得票数を見ると、若狭氏は対抗馬にダブルスコアをつけることができませんでした。しかしながら若狭氏が自民党の公認を得る前の世論調査では、トリプルスコアに近い数値が出ていたと言われています。
まず風向きが明らかに変わったのは、若狭氏が自民党の公認候補になったときです。ただこの時点では小池知事が支持を表明したことからも、まだ無党派層の期待がありました。
しかしながら選挙のフタを開けてみれば、都知事選の小池陣営とは打って変わった完全な組織選挙。自民党・公明党の要人がズラリと並ぶ光景を見て、何より私自身が
「うわあ、これは流石に出る幕はないな…」
と強く感じましたし、この陣容に対して無党派層は厳しい視線を向けるのではないか?との不安を感じざる得ませんでした。
案の定、安倍首相や山口那津男・公明党代表との街頭演説会などで自民党・公明党が組織選挙を展開すれば展開するほど、都知事選でムーブメントを起こした無党派層の熱狂は急速に冷めていきます。
そして出口調査の結果から「無党派層の半数以上を固めた」と報じられていますが、裏を返せば半数超しか若狭氏に投票しなかったということです。無所属の若狭氏であれば、無党派層から7~8割以上の支持は確実だったと言われています。
何よりその「半数」にしても、投票率は前回衆院選を大幅に下回った(約2割減)状態の半数です。投票率はたったの35%で過去最低、つまり今回は無党派層が選挙に行かない完全な組織選挙に過ぎなかったということになります。
これほどの注目を集めた衆院補選での低投票率こそ、何より一般都民・無党派層の期待感が著しく萎んだことを意味するのではないでしょうか。
■
都議会自民党の対応を見ても、最終日にあからさまに擦り寄ってきた光景に面食らった人も多いと思いますし、何より政策提言も行わず相手の「失点待ち」に徹する姿勢を見れば、都議選が終われば改革への抵抗勢力となることは明らかです。
現在の都政への考察については、こちらの記事がかなり的を射ていると思います。
都議会自民党の苦悩「小池を叩くと叩かれる。共感したら村八分」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161023-00020479-president-bus_all
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20161023-00020479-president-bus_all
このような都議会自民党と歩み寄れば、都民はどう感じるのか。今後の都政運営の中で、都民が知事に求めている対応や立場はどういうものか。
今回の選挙戦でその最前線にいた小池知事は、誰よりもその空気を感じ取っているのではないでしょうか。
なお、小池知事が若狭候補当確後のインタビューで答えた通り、小池百合子政経塾「希望の塾」の申込者はなんと4000人を超えました。
希望の塾公式HP
https://koikejyuku.tokyo/
https://koikejyuku.tokyo/
申込み者は政治家志望に留まらずビジネスマンや経営者、医師に弁護士から主婦と様々ですが、とにかく政治への「まったく新しい風」の期待をひしひしと痛感するところです。
以上から、あくまで私の個人的な所感にはなりますが、いわゆる「小池新党」の可能性はむしろ高まったと見ています。
ただ繰り返しになりますが、新党(政治勢力)の結集はあくまで手段の一つ。都民の期待に応えて改革を前に進める他の方法があれば、当然手段はこの限りではありません。
今回の選挙結果を冷静に分析しながら、都政・都議会においても引き続き改革の波を前に進めていきます。
それでは、また明日。
おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
小池新党が誕生する条件は自民党都連の分裂か 新党結成なら民進党が首都圏から一掃も
離党勧告区議と自民や小池知事の戦略 若狭勝
いいんじゃないの?
小池新党立ち上げて、自民党所属都議
全員落選させろ!