やっていることは憲法違反
おおさか維新・下地氏
民主党を批判
【衆院予算委員会】
おおさか維新の会の下地幹郎国会議員団政調会長は12日の衆院予算委員会で、質問時間をめぐって対立する民主党を猛批判した。下地氏の質疑の要旨は次の通り。
下地氏「特に統治機構改革のための憲法改正については、(おおさか維新の)松井一郎代表も橋下徹前代表も積極的に党としての改憲素案を作っていきたいという考えだ。安倍晋三首相が夏の参院選の第一の争点として、憲法改正を真っ正面から国民に問いかけるかどうか、私たちは非常に注目をしている」
下地氏「松井代表は大阪府知事だ。大阪では与党として政策の責任を果たす。一方、中央政界で『何でも反対の野党』では整合性がとれないという考え方に基づき、『与党でも野党でもない提案型責任政党でありたい』との姿勢を位置づけた」
下地氏「安全保障関連法の採決の際、プラカードを持ってテレビに向けて『反対だ』と訴えたような野党はやりたくない。提案型の責任政党というのは議員立法を提案し、政府案に反対だったら修正協議をする。こういう政党になりたいという希望を言ってるだけだ」
安倍首相「自民党の中には御党に対して厳しい見方も存在するが、提案型の野党というのは極めて健全だろう。議論の中から国民の理解が深まっていくし、政策もより磨かれていく。同時に皆さんが与党でないのは事実だ」
安倍首相「憲法についてだが、われわれは結党以来、憲法改正を目指してきている。残念ながらそれをなしとげていないわけだが、谷垣禎一総裁当時に憲法改正草案を作っている。どの条項からかというのは国民的な議論の深まりを見ながら…、あるいは憲法審査会の審議の中において議論が煮詰まっていくものだと期待をしている。選挙でも『憲法改正を目指す』ということは記してきたが、来るべき選挙においてもわれわれの示す政権構想の中で示していくことになるのだろう」
下地氏「私たちが与党でないことははっきりしている。新しい野党の姿になりたいというのもはっきりしている。提案型にしたいというのもはっきりしている。そういう提案をすると国会でいじめをくらう」
下地氏「国会は最高の言論の府だから選挙で選ばれた国会議員一人一人に質問をする権利がある。自民党は291人いるから8時間54分あるわけだ。民主党・維新は93人だから2時間51分。おおさか維新の会は13人だから24分…。しかし、何十年間もの慣例があって、野党の質問に耐えたものでなければならないということで、与党は与党以外の政党に時間を配分する。配分された時間は、その他の政党で議員定数で割って質問するのは当たり前のことだ」
下地氏「今回、7時間を自民党が配分した。そうするとどうなるか。自民党は2時間になって、民主党・維新は7時間45分。おおさか維新は1時間5分だ。これで決まるかなと思ったら民主党・維新は8時間。おおさか維新は24分。おおさか維新は質問時間を剥奪された。国会の慣例を壊し、剥奪するのは許せる行為ではない」
下地氏「『与党でもない、野党でもない』というおおさか維新の主張が理由らしい。しかし、『与党でもない』というのは切り捨てて、『野党ではない』という表現だけで『おおさか維新の会は与党から質問時間をもらいなさい』と。これはおかしな話じゃないかと私たちは言っている。整合性がない」
下地氏「民主党の高木義明国対委員長は記者会見で、『代表質問で(おおさか維新が)『与党でもない、野党でもない』と公言されると私たちも躊躇(ちゅうちょ)する』と言っている。しかし、私たちだって民主党に躊躇することはいっぱいある。大阪ダブル選で共産党と民主党と自民党が組んで選挙をやった。あれだけ自民党を批判しておきながら、あれだけ共産党との違いを言っておきながら、選挙のためだったら一緒になってやる。私たちだけではなく、国民が躊躇する」
(以下略)