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ネット上に渦巻く毛沢東の亡霊 「魚雷を発射せよ」「核戦争の準備を…」

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ネット上に渦巻く毛沢東の亡霊 「魚雷を発射せよ」「核戦争の準備を…」





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 米海軍の駆逐艦が南シナ海で中国が建設している人工島の12カイリ内を航行したことで、中国のネット上には「怒り」が渦巻いている。毛沢東時代の亡霊が蘇るかのようにこれまで潜在していた反米感情が噴出し、「核戦争」を持ち出す書き込みも少なくない。一方、怒りの矛先は「弱腰」の中国政府にも向けられている。


 ネットユーザーの声を俯瞰すると、戦争も辞さない「激高型」の書き込みが目立つ。(西見由章)

 「これは中国の主権に対する挑戦ではないか。私は社会の底辺の人間だが、突然血が熱くたぎってきた。毛沢東主席も言っていたではないか。中国の最も基本的な尊厳すら守れないなら中国共産党や人民解放軍が存在する資格があるかと。1隻1隻来るごとに攻撃しろ」

 「(アメリカ)帝国主義は張り子の虎だ。核戦争の準備をしろ」。こちらも毛沢東の言葉を持ち出している。

 「中国は偉大な国家だ。平和だって?この世のどこに平和などある。人がいるところには常に闘争があり、戦いがあれば必ず死傷者が出る。第三次世界大戦を中国がおっぱじめたらどうだ。おれは戦いにいくぞ」

 「魚雷を発射しろ」

 戦争になっても失うものはない、というどこか破れかぶれな心情も垣間見える。

 「攻撃しろ! (戦争になっても)みんな田舎で農民になればいいだけさ。今、田舎は老人と子供しかいないしな」

 「中国人はあれだけ貧しく辛い経験をしてきたのだ。再び貧しくなることは怖くない」

 「核兵器を持っているのは米国だけじゃないぞ。死なばもろともだ」

 普段の中国のネット上では、反日感情に比べると反米はそれほど顕在化していないのだが、今回は「オバマの黒人野郎に目に物みせてやれ」「アメ公に砲撃を」などとあからさまに口汚く罵るケースが目出つ。

 米国との全面戦争まではいかなくても、何らかの対抗措置を求める意見は多数派だ。

 「中国の軍艦を釣魚島(尖閣諸島=沖縄県石垣市=の中国名)の12カイリに進入させろ。フィリピンが占領している中国の島嶼の領海内で航行しろ」

 「空母の遼寧号をハワイに派遣しろ」

 世界第2位となった経済力を背景に、その保有額を日本と競う米国債の売却による“報復”を主張する声も少なくない。「米国債を大量に売り払って自分たちの金で南シナ海まで航海させればいい」

 これまで米国への警告や抗議にとどまっている自国政府の対応に対しては「習主席を信じよう。失ったメンツは必ず取り戻せるはず」といった声があるものの、不満は根強い。中国共産党機関紙の人民日報傘下の環球時報が「もし米軍が中国の核心利益の地域に侵入した場合は、人民解放軍が立ち上がる」などと大見えを切っていただけに、失望と怒りが広がっている。

 「警告するだけで何の意味があるんだ」

 「強烈な不満の表明で終わり?」

 「政府が無能なのか、それとも中国人が無力なのか。悲しい…」

 「数百万の軍隊は何やってるんだ。ただ飯食いか」

 「なんか泣きたい」

 欧米を相手に強硬な姿勢をとり続けるロシアのプーチン大統領をうらやむ声もある。

 「プーチンだったらなあ、と考える」

 「中国の指導者は、いつになったらプーチンのようになれるんだ?」

 「米帝を滅ぼせ。いつまでも世界で好き勝手させるな。プーチンの何ものをも恐れない精神を学ぼう」

 一方で自国政府への冷めた声も。「攻撃だって? やつら(高官)は子供も財産もみなアメリカに置いてるんだ。できるわけない」

 「中国のサッカー代表チームの試合と同じさ。見なけりゃいい。やっぱり金をしっかり稼いで米国に移民しよう」

 「国家に主権はなく、民衆に人権はない!」

 冷静な声もあるのだが、威勢のいい叫びに埋没気味だ。

 「中国の発展に今必要なのは平和な環境だ。戦えば中国の国土が戦場になる。深刻な結果を招くんだ」

 「戦争の被害者は人民。もし皆がこんな精神状態なら、世界は必ず滅ぶ」


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