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宮崎正弘 インドネシア新幹線はなぜ中国の横取りとなったのか?

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インドネシア新幹線は
なぜ中国の横取りとなったのか?


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015)10月2日(金曜日)    通算第4670号 
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 インドネシア新幹線はなぜ中国の横取りとなったのか?
  最大の問題は日本が2億6000万円かけた調査資料が盗まれたことだ
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イメージ 1
現在の路線状態

 中国が「お得意」の新幹線は海外へのプロジェクト輸出、あちこちでオファーがなされている。
 完成したのはイスタンブール~アンカラ間のみ。ところが開通式にエルドアン大統領が試乗したが、30分動かなかった。お粗末の見本となった。

 ほぼ決まった中国新幹線の輸出は、タイ北部からバンコクを結ぶ高速鉄道である。
 ほかにオファー中なのが、メキシコ、ブラジル~ペルーという大言壮語、おなじく夢のおはなしはエベレストにトンネルを掘ってチベットからネパールを繋ぐ。
 米国でもあちこちに高速鉄道の話を持ちかけている。ラスベガス~ロスの高速鉄道も敷設すると豪語している。

 インドネシア新幹線は、ユドヨノ政権時代に日本が主導した。
ところが政権が交代し、途中から乗り込んできた中国はさかんな賄賂攻勢をかけて、ほぼ日本で決まりかけていたバンドン~ジャカルタ新幹線プロジェクトを土壇場で強引にもぎ取った。
 低利融資のうえ、政府保障を求めないという、前代未聞の条件を中国が呑んだからだ。「赤字になっても構わない」と言っていることになる。

 さてインドネシアの首都ジャカルタから、国際都市でもあり学園都市でもあるバンドンへはバスがもっとも便利で高速道路を三時間で突っ走る。およそ140キロ。
 平行して鉄道が走っており山岳、台地、崖地、河川をまたぎ、トンネル箇所も多い。筆者は二年前に、逆のバンドンからジャカルタへの帰り道に乗ったが、四時間かかった。既存の鉄道はかなり揺れる。

 日本企業連合は、この区間の新幹線工事のため、各地で測量し土地の地質などをしらべ、また随所にボーリング調査を行って詳細な見積もりをだした。

このフィージビリティスタディに投じた費用は2億6000万円。数年かけて作成した事前調査を基礎とする見積もり報告書が、なぜか、そっくり中国に漏洩していた。つまり中国は、この日本の報告書をもとに安い金額を書き入れて、インドネシア新政権にアプローチをかけて、商談を覆したのだ。

 その中国の諜報能力と、賄賂で転んだインドネシア政府高官がいることに、もっと注目するべきではないのか。

▲余剰生産設備、目に余る在庫の山

 なぜ中国はそこまでするのか?

 余剰設備、過剰在庫、余剰社員という難題に対応するためである。

 新幹線プロジェクトは善意の日本が当初、協力した。
中国は2006年に北京―天津間を開通させ、その後、北京―上海―広州―武漢など、あちこちに網の目のように新幹線レート拡大した。

なんと九年間で、13000キロ(日本は北陸新幹線開業で3000キロを突破)、この過剰な労働力、設備、車両などの過剰生産を処分するには海外市場を開拓しなければならないというディレンマに陥った。

鉄道の産業界が窮地に立っているのである。

 あたかも自動車生産の能力は5000万台。ことしの販売予測は2000万台いくか、いかないか。生産設備が余剰となっている。

 鉄鋼をみても、粗鋼生産はじつに9億トン、国内需要は6億ドン、在庫3億トンはダンピングで海外へ売る。

 だから日本の鉄鋼メーカーと高炉メーカー、輸出を扱う照射は真っ青になる。

 インドネシア政府が親日的だからといって甘く見ていた日本は、これからも世界各地で同様な妨害にぶち当たるであろう。

管理人注 : 
中国に新幹線技術を売らなかったJR東海の英断

 葛西敬之は中国に対する新幹線技術供与に猛反対したことで有名である。「技術を与える側が貰う側にペコペコしていやがる。話しにならん!」と、中国に親和的なJR東日本などに激怒した。

 彼は中国に技術供与をすると、パクられてさも国産技術のようにアピールし始めることを危惧していた。

 結局JR東日本からの技術供与をベースに作られた中国の新幹線だったが、中国鉄道省がこの新幹線を独自の技術だと強弁し、日本や欧米諸国で特許を真正するという暴挙に出た。

  結果として葛西の危惧は的中することとなり、葛西が中国に技術供与を断ったことはJR東海の英断として有名になった。

イメージ 2

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あ、そういえば、こいつも奥田だった。やっぱり。。


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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声2)インドネシアはかなりの地震国でしょう?
日本ならノウハウがあるけど、中国はないのではありませんか?
即席鉄道を作って、巨大地震が襲ったらどうなるんでしょうか? 先が楽しみです…とは、不謹慎でしょうか。
  (HT生、大田区)

(宮崎正弘のコメント)この問題は日本にとって衝撃的だったようで、管官房長官も記者会見で憮然としていました。小生、夕刊フジならびにTBSラジオ「生島ヒロシの早朝番組」でもコメントしましたが、中国にとって「シルクロード構想」のスタートでもあり、出血サービスでも構わない、がむしゃらにプロジェクトを奪うということになったのでしょう。

しかし不安なのはカンボジアで、ラオス、ミャンマーでそうであったように、工事途中でいきなり「金払え」、或いは金利を突如上げたりする。工事は中途で止めるなど、まともに完成したケースが少ないのも、中国のプロジェクトにはつきもの。

 後年、インドネシアは臍をかむことになるでしょう。

(読者の声3) 先日、二十代の若者が左翼過激派のリンチで5階から飛び降り重傷を負った。こんな事件は今から40年前には多発していたが、その後は衰退し情報化時代に入ったので日本人は卒業したと思ったが、大事な知識が継承されていなかったようだ。
過激派に近づくと身の破滅を招く。友人、親、先生は絶対に近づかないように生徒に警告してもらいたい。過激派は一度入ると抜けることは出来ないのだ。

 私の手元に子息が過激派に入り、大変な苦労をした人の本がある。以前古本屋で見つけて買っておいたものだ。

まず話を聞いてみよう。

 この人はリベラル系の一流新聞の部長クラスの人である。子息はおそらく一流高校の優秀な生徒だったのだろう。東京で学生デモが盛んになると、息子も親の影響か高校でデモ活動をはじめ、すぐに外部のデモに行くようになった。しかし父親はリベラルなので社会勉強くらいに考え、世の中を見てこい、と放置していた。しかしこの時、息子は過激派にリクルートされていたのである。

 そのうち息子は家をあけるようになった。
夫婦が心配していると、ある日裁判所から連絡がきた。息子は過激派同士の内ゲバテロで集団行為ではあったが、相手を殺害したということであった。

  びっくりした親は裁判所に飛んで行く。そして過激派の実態を知り、自分がとんでもない思い違いをしていたことを知る。これは社会文化運動などではなく殺人を含む恐ろしい左翼暴力犯罪組織だったのだ。

 裁判官は息子を若いと言うことで情状酌量して軽い罪としてくれた。
子息は刑期を終えると恐ろしい組織の実態を知って脱退した。しかし組織は秘密を知られたので、口封じのため必死に探し出そうとする。実家に何度も怪しい電話が掛かってくる。しかし親も知らないので、知らないというしかない。

 実は息子は関西で新聞配達をして隠れていたのだ。

そして3年。ついに見つかってしまい、大学構内で滅多打ちにされる。過激派は鉄パイプで頭蓋骨を狙う。生き残っても脳を傷つけ廃人にするのが狙いだ。実に残酷だ。

 息子は幸い通行人の通報で助かり、廃人にならずにすんだ。パニックになった親は息子をスペインに送り、密かに生活させた。そして10年後に帰国する。そして結婚して人目を避けながら日陰者として暮らすことになった。

親は優秀な子息に当然将来を期待していたが、あっというまに息子は人生を棒に振ってしまった。何であの時、息子にデモに行くな、と止めなかったのだろうか、と血の涙を流して後悔したがすでに遅かった。
 
ここで過激派の悪党の考えを知っておこう。

彼等は若者が欲しい。

それは運動のためだけではない。自分たちが人生に失敗したので、将来ある若い人を誘い込み自分たちと同じように破滅させたいのだ。極悪の動機だ。

 高校生諸君に知っておいて欲しいのは一部の大人は邪悪だということだ。いろいろおだてるかもしれないが、おだてはだましであり、真の狙いはおそろしい君の破滅だ。

 君たちをリクルートするのは、中年の人ではない。少しだけ年長の人が行う。

それが一番影響力があるからだ。

物わかりの良さそうな知的な大学生、美人で頭が良さそうな
先輩、これが危ない。かれらは高校生のリクルート要員なのだ。
つねに変だなという健全な警戒心を持って欲しい。

 デモ運動でも新人は最後尾に配置する。しかし機動隊とぶつかる時は方向を反転する。だから新人が機動隊にぶつかり殴られる。
当然、感情的に公権力への反感が生まれる。そこに洗脳教育を注入する。これで簡単に過激派が一丁できあがりだ。悪党も馬鹿ではない。

 なお過激派の最高幹部は左翼運動の趣旨を信じていない。
金を集め贅沢な生活をし馬鹿を使い権力意識を楽しんでいるだけだ。その背後に外国工作機関がいる。当時の過激派の背後にも中共、ソ連などの工作資金があったと言われている。左翼運動は莫大な資金が必要なのだ。
今回の安保法制改定騒動も同じだ。

 このように、政治運動は重層的、複合的に出来ていて、大人でも分からないから、高校生に分かるわけもない。とにかく自分が嫉まれ、道具としてねらわれていることに気付いて欲しい。

次は勉強だ。欧州の高校生は「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」というローマの格言を習っている。しかし日本の高校生諸君は知らないだろう。それだけ子供なのだ。だから見え透いたリベラルの反戦運動などに欺される。大人になろう。
左翼思想について知りたかったら、私のユーチューブ歴史思想講座を視聴して欲しい。索引用語はtkyokinkenだ。電子図書ならアマゾンの電子本に「共産主義からの解放」がある。今、沢山の人が読んでいる。

 また政治哲学を知りたかったら、塩野七生の「マキャベッリ語録」を読んで欲しい。分からなくても大人の叡智の入り口がわかる。例えば「隣国を助ける国は滅ぼされる」とある。

 市販本では、G・オーウェルの「動物農場」は必読だ。平等とは差別のこと、平和とは戦争のことなど知ると、大いに勉強になるだろう。左翼とは詐欺運動なのだ。

 そしてルボンの「群集心理」も読んで欲しい。今回のデモで著名な人が煽動演説をしたが、ルボンは群衆状態になると、大学教授も裁判官も大衆と化し、その言動は最下層の人間と変わらなくなる」と記している。ルボンは実に正しかった。

 なおイソップ寓話もよい。これは人間性を深く洞察しているからだ。なおこれらの情報は左翼は嫌う。
それは君たちが賢くなりリベラルに欺されなくなるからだ。

 リベラルを否定するとしても、どこに進むべきか、と思うだろう。それは保守だ。

それも昨今の利権保守ではなく、生態保守だ。その内容は日本民族の国体を守る。

国体の機能は連続性と連帯性であるが、その大きな柱は天皇崇敬、先祖崇拝、国民国防、家制度、教育勅語だ。

これらは数千年の日本民族の叡智の結晶である。明治に作られた物ではない。これらを学び実行して欲しい。国体政策は日本の人口減や社会崩壊を解決する、実証済みの唯一の鍵なのだ。
  (東海子)
 
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