国民投票
来夏の参院選後
憲法改正へ意向
安倍晋三首相は4日、首相官邸で自民党の船田元・憲法改正推進本部長と会談し、憲法改正の国会発議とその賛否を問う国民投票の時期について、来年夏の参院選後が「常識だろう」との認識を示した。首相はまた、改正テーマを絞り込むため、与野党の調整を進めるよう指示した。会談後、船田氏がやり取りを記者団に明らかにした。
首相が国民投票の実施時期に具体的に言及したのは初めて。自民党は衆参憲法審査会や政党間協議を通じて参院選までに改正テーマを絞り込み、憲法改正を最大の争点の一つとして掲げる見通しだ。早ければ2016年末~17年前半にも国民投票が実施される可能性がある。
船田氏によると、会談では国民投票の時期について船田氏から「これからの議論の進み具合を考えると、参院選後になるのではないか」と説明したところ、首相は「それが常識だろう」と答えたという。この首相発言について、船田氏は記者団に「参院選後に国会発議があり、そして(国民)投票があるというイメージだと思う」と述べた。
首相、参院選後に憲法改正の発議を 具体的な改憲時期言及は初めて
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☆憲法の改正と国民投票法☆
☆ 日本の土台を60年間支えてきた日本国憲法。その改正手続きを定めた国民投票法が07年5月14日に与党の賛成多数で成立した(民主、共産、社民、国民新の野党4党は反対)。早ければ2011年にも、この国の“かたち”を決める憲法に、国民全体が真剣に向き合うべき時代に入った=⇒日本国憲法の改正手続に関する法律。
☆ 自民、公明両党は07年3月18日までに、憲法改正手続きを定める国民投票法案と国会法改正案の与党修正案をまとめた。(1)投票年齢を「20歳以上」から「原則18歳以上(当面は20歳)」に変更(2)両院に設置する「憲法審査会」での改憲案審議は公布後3年間は行わない-などが柱で、共同修正協議で民主党と合意した内容をほぼ取り込んだ。民主党と折り合わなかった国民投票の対象は、当初の与党案通り改憲案に限定するとした(07年03月18日配信『共同通信』)。
☆ 与党と民主党は06年5月26日午後、国民投票法案を衆院にそれぞれ提出=06年6月1日の衆院本会議で両案の趣旨説明と質疑を行った。1947年の現行憲法施行後、初めて国会で憲法改正に関連する法案が議論されることになる。与党案は、(1)投票権者は20歳以上(2)国民投票の対象は憲法改正に限定(3)投票用紙の記入方法は賛成「○」、反対「×」とし、白票は無効とする―などの内容。民主党案は、投票権を18歳以上に与え、国会の議決があれば16歳以上にも認める。改憲以外の国政の重要問題に関する国民投票も可能としている。白票については反対とみなす。
(日本国憲法改正)国民投票法案(自治省)/ (憲法調査推進議員連盟=議連)憲法改正国民投票法案